医学・健康科学のデータサイエンスをリードする  ~ 統計数理研究所が新センター設立 ~

ISM2018-02
2018年4月吉日

大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所(所在地:東京都立川市、所長:樋口 知之)は2018年4月1日、新センター「医療健康データ科学研究センター」を設立し、医学・健康科学の先進的なデータサイエンスの研究と人材育成を推進して参ります。

新センターが取組む研究と人材育成
当センターでは、最新の統計的手法・方法論を系統的・網羅的に提供する教育コース、医学・統計研究の実地教育(On-the-Job-Training)プログラム、医療健康科学分野に関連した公開講座を実施し、人材育成に取り組みます。加えて、医療・創薬・ヘルスケア・公衆衛生などを対象とする6つの研究プロジェクトを推進します。医学研究のデータサイエンスの基盤を支える基礎数理から、種々の研究領域ごとの高度な応用理論、最先端の人工知能・機械学習やビッグデータ解析まで、最新の医学研究で求められるさまざまなニーズに応えるための新たなデータサイエンスの基盤作りをめざしていきます。詳細についてはセンターのホームページ(http://www.ism.ac.jp/rcmhds/ )をご覧ください。また、同センターの設立記念シンポジウムを、2018年5月28日、秋葉原コンベンションホールにて開催予定です。

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新センター設立の背景と期待
1990 年代以降の科学的根拠に基づく医療(Evidence-Based Medicine)の振興を受けて、現代の医学・健康科学研究において、データサイエンスの果たす役割は極めて重要なものとなりました。アカデミアで行われる臨床研究には、既に高度な統計解析手法を用いたデータ解析が必須のものとなっており、海外では、医療統計専門家による研究支援が行われることも一般的なものとなっています。一方わが国では、これらの領域を専門とする医療統計家が諸外国に比べて圧倒的に不足しており、その人材不足の問題は、医学研究の国際競争力にも大きな影響を与えています。また、近年の高度な統計理論の発展や、人工知能・機械学習・ビッグデータ等の新しい科学技術の飛躍的な進歩が起こすイノベーションには大きな期待が持たれています。

統計数理研究所について
統計数理研究所は昭和19年に文部省直轄の研究所として設置され、統計数理研究の中心的な研究機関として、その発展のための先駆的役割を果たしてきました。平成16年からは大学共同利用機関法人情報・システム研究機構の一員となり、共同利用を推進する立場として、研究所内外の研究者の交流の場を提供しながら、統計科学の理論と応用における多面的な発展に寄与しています。また総合研究大学院大学の基盤機関として、若手研究者の育成に取り組みながら、一般社会人等を対象とする統計科学の知識・技術の普及活動や国際的な研究協力・交流促進の機能を果たすよう積極的に努力しています。(http://www.ism.ac.jp ) 

<本件に関するお問い合わせ先>
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所
運営企画本部URAステーション
TEL:050-5533-8580 E-mail:ask-ura@ism.ac.jp
〒190-8562 東京都立川市緑町10-3

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