統計数理研究所 創立75周年 ~ 記念事業の開催 ~

ISM2018-01
2018年4月吉日

大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所(所在地:東京都立川市、所長:樋口 知之)は来年2019年6月5日、創立75周年を迎えます。これを記念して同日、記念式典(会場:一橋講堂 学術総合センター2階)を開催します。また、今年6月より、創立75周年記念事業を開始し、第1弾として、統計数理研究所においてオープンハウスを下記のとおり開催します。

 2018年6月14日(木) オープンハウス 連携イベント『産学連携シンポジウム』
 2018年6月15日(金) オープンハウス『データサイエンスが切り拓く、ひとと社会の未来』

統計数理研究所によるこれまでの革新的な研究成果は次の通りです。

 情報量規準        統計モデルの良さを客観的に比較できる
 数量化理論        感性などの質的なデータも解析できる
 時系列解析        時間とともに変わる複雑な現象を予測・制御できる
 ベイズモデリング      潜在的な構造や因子を浮き彫りにできる
 データ同化          データを使ってシミュレーションを系統的に改良できる

情報量規準は、1974年に論文発表され、これまでに多数の論文に引用されてきました(赤池記念館参照http://www.ism.ac.jp/akaikememorial/index.html)。数量化理論は、サンプリングによる社会や世論の調査に貢献しました。1944年創立の統計数理研究所は、戦後すぐの1948年には「日本人の読み書き能力調査」に参加しています。また1953年以来5年毎に「日本人の国民性調査」という社会調査を継続実施しています。今年には第14次調査を実施予定です。さらに、時系列解析(粒子フィルタ:ロボット制御の新しい展開)、データ同化(製造プロセスのスマート化、災害回避)、ETASモデル(地震活動の世界標準的物差し)、メタアナリシス(科学的根拠に基づく医療に必須の臨床医学統計学)等、極めて広範な科学分野に対して多大な貢献と影響をもたらしてきました。最近では、ビッグデータ解析やAIの基盤的な方法論である統計的機械学習の研究を進めるとともに、わが国に特に求められる「棟梁レベル」のデータサイエンティストの育成を推進しています。これらを背景として、統計数理研究所は新発見とイノベーションへの飛翔を表現した創立75周年記念ロゴを策定しました。

ISM_75th_logo.jpg

新発見とイノベーションへの飛翔
「研究力」「社会への還元・貢献」「異分野融合・新分野創成」の3つのテーマの飛翔がもたらす、最先端のデータサイエンスにおける新発見とイノベーションを表現しました。 

  

統計数理研究所について
統計数理研究所は昭和19年に文部省直轄の研究所として設置され、統計数理研究の中心的な研究機関として、その発展のための先駆的役割を果たしてきました。平成16年からは大学共同利用機関法人情報・システム研究機構の一員となり、共同利用を推進する立場として、研究所内外の研究者の交流の場を提供しながら、統計科学の理論と応用における多面的な発展に寄与しています。また総合研究大学院大学の基盤機関として、若手研究者の育成に取り組みながら、一般社会人等を対象とする統計科学の知識・技術の普及活動や国際的な研究協力・交流促進の機能を果たすよう積極的に努力しています。(http://www.ism.ac.jp )

<本件に関するお問い合わせ先>
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所
運営企画本部 広報室
TEL:050-5533-8500(代表) E-mail:kouhou@ism.ac.jp
〒190-8562 東京都立川市緑町10-3

プレスリリースpdf版はこちら

創立75周年記念ページ  http://www.ism.ac.jp/events/ism75/index.html