歴代所長の紹介(十一所長:樋口 知之)

第十一代 樋口 知之

【十一所長】樋口  知之

任期:2011(平成23年)4月1日~2019(平成31)年3月31日

平成元年3月東京大学理学系研究科地球物理学専攻博士課程修了、同時に理学博士号取得。同氏は平成元年に入所して以来、一貫して現実の問題に即した統計的モデリング学の発展に務め、特にベイズモデルの応用研究において優れた業績をあげた。とりわけ、シミュレーション計算と大量データ解析をつなぐデータ同化研究の日本におけるパイオニアおよび先導者として、 学術界並びに産業界においても広く認知されている。JST CRESTの研究代表者や各種大型研究プロジェクトのプログラムディレクタを務めるなど、優れたリーダーシップを発揮した。また、それらのプロジェクトおよび JSPSの先端科学シンポジウム、総務省「SCOPE」、JST「さきがけ」を通して、若手研究者の人材育成に積極的に取り組んだ。教育においても、総合研究大学院大学の教員を長年にわたって併任するともに、多数の他大学の非常勤講師を務め、後進の教育・指導に積極的に尽力した。所長在任期間中は、NOE形成事業を通した共同研究体制の強化、統計思考力育成事業の拡大、海外とのMOU締結によるグローバル化の推進、産業界を含めた外部資金の獲得拡大など、研究所の基盤強化への貢献に留まらず、統計数理研究所長として昨今のビッグデータ時代における統計科学の重要性の啓発に努めるなど、我が国におけるデータサイエンスの振興に多大な貢献をした。