歴代所長の紹介(六代所長:河田 敬義)

河田 敬義

【六代所長】河田 敬義

任期:1971(昭和46)年3月1日~1974(昭和49)年2月28日

昭和13年3月東京帝国大学理学部数学科を卒業後,東京帝国大学理学部助手,東京文理科大学助教授,東京大学教養学部教授などを歴任し,昭和28年から昭和51年4月まで東京大学理学部教授を務めた。退官後は昭和61年3月まで上智大学理工学部教授を務め,40余年にわたり大学教育に従事した。その間,昭和46年3月から昭和49年2月まで統計数理研究所長を併任し,研究所の第5研究部(予測・制御理論)の創設など,研究所の管理運営に尽力した。

また同氏の研究は,代数的整数論から確率論に至る数学の幅広い分野で重要な業績を残し,特に代数体のアーベル拡大に関する類対論を一般の類構造に適用して類体論を再構成した一連の論文は,国際的にも高い評価を得た。また,学内外の数多くの委員会委員を兼務し,特に理事長の期間を含め日本数学会の理事を長年にわたって務めるなど,わが国の学術行政面での精力的な活躍は特筆に値する。これ等の学問的業績により,昭和52年に紫綬褒章,昭和61年には勲二等旭日 重光章を授与された。