2013年度統計数理研究所夏期大学院を開催しました

 2013年9月26日(木)に、統計数理研究所において、田村義保教授をオーガナイザーとして、「情報幾何学」というテーマで、2013年度夏期大学院大学の講座を開講しました。

 講師は甘利俊一先生(理化学研究所脳科学総合研究センター・特別顧問)と江口真透教授に依頼させていただきました。甘利先生は、「情報幾何入門」と「情報幾何の応用」について、江口教授は「機械学習への応用」と「ロバスト推論の応用とICA」についてを主題として、それぞれ、2コマの講義を行われました。1日で、情報幾何学の誕生、入門から最新の応用例までを網羅した講座であったと考えています。

 全国から約130名の参加者がありました。今回は、例年よりも若い方が多く、今後の日本における情報幾何学の研究発展に寄与できたものと自負しております。今年は、初めての試みとして、講座修了後、懇親の場を設けました。新たな研究交流が生まれていたならば、幸いです。

(オーガナイザー 田村 義保)

 

【オーガナイザー】
田村 義保(統計数理研究所・副所長/教授、総合研究大学院大学統計科学専攻・教授)

【講義及び講義内容】
9月26日(木)

講師  講義題目
 甘利 俊一
 (理化学研究所脳科学総合研究センター・  特別顧問)

 「情報幾何入門」    資料1   資料2

  • ダイバージェンスを持つ空間
  • 双対平坦空間
  • 不変性を満たす確率分布族のダイバージェンス
  • 双対接続を持つリーマン空間

 
 「情報幾何の応用」  資料[3]

  • セミパラメトリック統計モデルの情報幾何
  • 多層パーセプトロンと特異構造を持つ統計モデル
  • 自然勾配法
 江口 真透
 (統計数理研究所・教授)

 「機械学習への応用」 資料

  • ダイバージェンスの連想する幾何
  • アルファー、ベータ、ガンマ・ダイバージェンス
  • ロバスト推定への応用-ロバストPCA, ICA‐
  • スーパーロバスト性から自発的学習へ

 「ロバスト推論の応用とICA」

  • Uダイバージェンス
  • UモデルとU推定の双対性
  • ブースティングへの応用
  • 密度推定への応用
  • 情報幾何の今後の方向

 

当日の様子

2013-02

2013-03

甘利 俊一 講師
(理化学研究所脳科学総合研究センター・特別顧問)
江口 真透  講師
(統計数理研究所・教授)

2013-01

2013-04

講義の様子

※当日のプログラムはこちら からご覧いただけます。 
※甘利先生の講義はUstream でご覧いただけます。