データ同化スパコンがビッグデータ処理性能ベンチマーク Graph 500 で40位、統計科学スパコンが Top 500 で374位。

2015年7月12日からドイツのフランクフルトにおいて開催された、スーパーコンピューティングに関する国際会議「ISC(International Supercomputing Conference)2015」、通称ISC15において本研究所が保有する2台のスーパーコンピューターシステムの最新のベンチマーク結果が発表されました。
世界最大規模の共有メモリ領域を持つデータ同化スーパーコンピュータシステム(愛称「A」)は大規模データ処理性能を計測するベンチマークテスト Graph 500において174.70 GTEPS (1秒間に約 1,747億枝のグラフ探索性能)というスコアで総合順位で40位となり、前回同様、シングルノードの共有メモリ型並列コンピューティングシステムとして同種のシステムでは世界第一位の性能であることが示されました(*1)。
このベンチマークは九州大学マス・フォア・インダストリ研究所との共同研究により実施されております。
統計科学スーパーコンピュータシステム(愛称「I」)は Top 500 ベンチーマークにおいて実行性能は201.2TFLOPS(1秒間の浮動小数演算の実行回数)で、同ランキングで374位となりました(*2)。

(*1) 最新のGraph 500リスト(2015年7月版 )にて公表された結果。
(*2) 最新のTop 500リスト(2015年6月版 )にて公表された結果。

データ同化スーパーコンピュータシステム(愛称「A」)について
「A」はシングルシステムとして世界最大の64TBの共有メモリを搭載したSGI社製大規模共有メモリ型サーバ、SGI UV2000を中核とするシステムです。このUV2000を2台で構築された本システムは、システム合計5,120プロセッサ、総メモリ容量128TBという共有メモリ型としてはこれまでにない規模の計算機です。
「A」は本年7月から国内の大学・研究機関のスパコンを共同利用できる革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ( HPCI )に計算資源の一部が提供され、全国の研究者に利用されています。

統計科学スーパーコンピュータシステム(愛称「I」)について
「I」は分散メモリ型のスパコンです。SGI社製ICE Xを中心に物理乱数発生装置や大規模共有ストレージなどから構成されます。400の計算ノード(CPU:Intel Xeon E5-2697v2 x 2、主記憶:128GB)からなり、ストレージ容量は2.5PBです。
システムは平成27年度(2015 年度)中に増強される予定です。
「I」は大学共同利用機関が保有する計算資源として、統計科学に関する研究を行う目的で、共同利用登録に応募できる方なら誰でも利用できます。

登録商標
本研究所が所有する計算機を構成する各製品、会社名は各社の商標または登録商標です。

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