データサイエンスが描き出す「モノづくり」の未来シナリオ ~産学連携シンポジウム~
【統計数理研究所オープンハウス連携イベント(オンライン開催)】
- 日程
- 2021年6月17日(木)13:30~17:00
参加費無料・要申込
- 参加申込
- 事前登録制(先着順)
下記サイトよりZoomウェビナーにご登録ください。
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_ICULQsHVSKqJjPwqiUSnpg ※視聴時に撮影・録画や録音はお控えくださるようにお願いいたします。
※今回のご登録情報は本事業および統数研イベントのご案内に使用させていただきます。
- 趣旨
日本型モノづくりが世界を席巻した1980年代、わが国製造業界は統計的改善の標準シナリオに実験計画法や多変量解析など当時の先端管理技術を付加した製品設計・プロセス管理など統計数理的にも世界を大きくリードしていた。技術統計学(Technometrics)のパイオニアであるGeorge Box教授がベル研の若手研究者と来日し、製造業を視察し、「日本はやっている。我々はやっていない。」と嘆いたのが1987年のことである。以来、各国は学校教育・大学での統計教育の抜本的改革を行い、産業界でデータに基づく問題解決を推進できる人材を育成した。
現在、世界がこぞってデータ駆動型時代の中でのモノづくり改革を志向している。一方で、私たちは「世界はやっている。日本はやっていない。」と自戒する未来が、迫っているのではないかとの不安を持っている。わが国製造業界の国際競争力が維持されている今こそ、モノづくりにおけるデータサイエンスの在り方を踏まえ、行動変革を興すべき時機ではないのだろうか? 今回の統数研産学連携シンポジウムでは、産業界と統計数理科学の先端知とを如何に繋げるか、モノづくりの産業競争力確保に必要なデータとは何なのか、モノづくり自体がデータサイエンスの観点ではどう進化しなければならないのか、そしてこれからの日本のモノづくりに統計数理科学分野がどう貢献できるかなどを産業界と共に考えてみたい。
プログラム
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13:30~13:35
オープニング ご挨拶 梶原 健司 (九州大学IMI副所長)
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13:35~13:50
オリエンテーション 椿 広計 (統計数理研究所長) » 講演資料はこちら |
13:50~14:20
20世紀のソフトウェア開発は、ものづくりの考え方を範としてきた。21世紀に入って、ソフトウェアの世界にDevOpsやSoftware 2.0などの新しい考え方が登場してきた。 本講演では、DevOpsやSoftware2.0の考え方が、今後のものづくりにどのように影響を与えるか、その可能性について考える。
- 1983年 東京工業大学修士課程修了
- 同年日本アイ・ビー・エム株式会社入社
- ジャパン・サイエンス・インスティテュート(後の東京基礎研究所)にて,人工知能,自然言語処理などの研究に従事
- 1997-2000年 東京工業大学 情報理工学研究科 客員助教授 XML,Webサービス,及びセキュリティの研究・開発・標準化を行なう
- 2003-2004年 IBMビジネスコンサルティングサービス株式会社へ出向
- 2006-2009年 東京基礎研究所所長。執行役員
- 2009-2010年 キヤノン株式会社 デジタルプラットフォーム開発本部 副本部長
- 2011-2016年 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所 教授
- 2016-2018年 株式会社Preferred Networks 最高戦略責任者
- 2018年4月-現在 株式会社Preferred Networks PFN Fellow
- 2020年8月-現在 東京大学大学院工学系研究科人工物工学研究センター特任教授(兼任)
- 2020年11月-現在 花王株式会社 エグゼクティブフェロー(兼任)
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14:20~14:50
IoT時代を迎えデータ駆動型品質管理への変革が進んでいる。データ駆動型品質管理には二つの特徴がある。
ひとつは系から個のデータへ観測対象が変化すること、もうひとつは工程間のデータ連携である。
いずれも製品個々にIDが付与されることにより実現される。
このID付きデータをどのように活用しようとしているのか、異常検知、自律適応制御、状態監視、源流改善に至る各ステップにおける我々の取り組みについて紹介する。
- 1957年生まれ
- 1982年 日本電装株式会社(現デンソー)入社.2008年 博士(工学)
- 日科技連データサイエンス入門コース,同実験計画法エキスパートコース講師,名古屋工業大学大学院非常勤講師,三重大学工学部非常勤講師を務める
- 趣味はクラシック音楽鑑賞およびレア盤収集
- 主な著書
- 『JSQC選書10シミュレーションとSQC』,『開発・設計における“Qの確保”』(以上,日本規格協会),『JUSE-StatWorksオフィシャルテキスト第4巻』(日科技連出版社)など
- 受賞歴
- 日本品質管理学会品質技術賞受賞(計3回),2013年 品質管理推進功労賞受賞
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14:50~15:20
デジタル技術とデータを活用しながら企業の変革を目指すデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みは、製造業においても注目を集めている。本講演では、製造業における変革への道筋、特に、ものづくりの現場においてDXを「自分ごと」にしてもらうための取り組みについて紹介する。
- 1990年、日本IBM入社、東京基礎研究所にて、自然言語処理、Web技術、情報セキュリティなどの研究開発に従事。
- 2016年、デザイン思考とアジャイル開発を行うBluemix/Blockchain Garage TokyoのCTOを務めた。
- 2017年、株式会社三菱ケミカルホールディングスに入社し、社内のデジタルトランスフォーメーションを推進している。
- 2020年4月より同社執行役員 Chief Digital Officer。国立情報学研究所客員助教授、情報セキュリティ大学院大学連携教授、人工知能学会会長などを歴任。
- 2020年より情報処理学会フェロー。
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15:20~15:30
休憩 |
15:30~16:00
マテリアルズインフォマティクスの問題は、広大な探索空間から所望の特性を有する設計変数を同定することに帰着する。一般の工業品設計との違いは、探索空間の高次元性と特殊性にある。本講演では、データのパターンから自律的に材料の組成・構造・合成方法をデザインする機械学習の最新技術を解説しながら、データ駆動型材料研究の現在と未来を解剖する。
- 博士(学術:2004年総合研究大学院大学複合科学研究科統計科学専攻)。
- 2007年に情報・システム研究機構 統計数理研究所に入所後、2011年より准教授。2018年より教授。
- 2017年に同研究所ものづくりデータ科学研究センター・センター長に就任し、マテリアルズインフォマティクスに関する産学の多岐に渡る研究プロジェクトを手掛ける。また、JST-CREST「熱制御」領域,科研費新学術領域「ハイパーマテリアル:捕空間が創る新物質科学」に参画し、高分子材料や準結晶を対象にマテリアルズインフォマティクスの実証研究を推進。
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16:00~17:00
パネル討論 |
- 主催
- 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所
- 共催
- 九州大学マス・フォア・インダストリ研究所(IMI)
本シンポジウムは、文部科学省科学技術試験研究委託事業「数学アドバンストイノベーションプラットフォーム(AIMaP)」の協力を得て実施します。九州大学IMIはAIMaP事業の受託機関です。
- 後援
- 統計関連学会連合、システムイノベーションセンター、情報論的学習理論と機械学習 (IBISML) 研究会、データサイエンティスト協会、ヘルスデータサイエンティスト協会、日本経済新聞社、人工知能学会、品質工学会、横断型基幹科学技術研究団体連合
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- お問合せ先
- 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構
統計数理研究所 運営企画本部 企画室 URAステーション 北村 浩三
E-mail : kitamukism.ac.jp
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