調査科学セミナー「コウホート分析を巡って」

日時
2017年2月27日(月) 15:00~17:00

参加無料

場所
統計数理研究所 会議室1 (2階)
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発表1
15:00-15:50
『大阪府がん登録データを用いたコウホート分析とコウホート 分析法の比較について』
福井 敬祐 (大阪府立成人病センター)
概要
がんの罹患や死亡の動向に影響を与えるとされる年齢・時代・(出生)コウホートの3要因の分析は、Age-Period-Cohort(APC)分析と呼ばれ、がんの経時変動把握に用いられる。 APC分析においては、『コウホート=時代ー年齢』という完全な従属関係に基づく識別問題を回避するため、Bayesian APC ModelやIntrinsic Estimator、Varying Coefficient Modelなどの様々な方法が提案されている。 本研究では、長期に渡り情報が蓄積されている大阪府のがん罹患・死亡データのAPC分析を通して、これらの手法の比較を行い、その特徴を分析結果と共に考察する。
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発表2
16:00-16:50
『コウホート分析における年齢×時代の交互作用効果モデル』
中村 隆 (統計数理研究所)
概要
コウホート分析は、何らかの付加を与えなければ年齢・時代・コウホート効果が分離できないという識別問題を抱えている。 その上、データの期間が長期に渡ると、晩婚化の影響のように年齢効果が変わらないというモデルの仮定にも変更が迫られ、3単効果以外の交互作用効果の導入も必要となる。 このとき3単効果間の識別問題のみならず、交互作用効果との識別性にも配慮しなければならない。 本発表では、年齢×時代の交互作用効果をもつベイズ型コウホートモデルについて紹介し、日本人の国民性調査データへの適用例を示す。
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連絡先
chosa1ism.ac.jp
※人数把握のため、参加される方は事前に上記までご一報いただけますと幸いです