調査科学セミナー / Survey Science Seminar 「継続調査の活用シリーズ」

日時
2017年12月19日(火) 15:00~17:30

参加無料

場所
統計数理研究所 セミナー室5 (3階)
企画
データサイエンス共同利用基盤施設社会データ構造化センター
・ 統計数理研究所調査科学グループ
タイトル
健康余命の延伸と咀嚼機能と高齢者の社会参加と
― ベイズ型コウホートモデルの「魅力」を添えて ―
講演者
那須 郁夫
(北原学院歯科衛生専門学校 校長, 日本大学松戸歯学部 特任教授)
講演概要
本セミナーでは、演者が関わってきました疫学調査のなかから主な調査・分析結果をご紹介します。 あわせて、ベイズ型コウホートモデルが持ち合わせている魅力についても、個別調査と比較した私のとらえ方を述べてみたいと思います。 具体的な話題は以下の3点です。
  1. 昭和32年に始まり、以降6年ごとに実施されてきた、長期にわたる横断調査の「歯科疾患実態調査(厚生労働省)」についてご紹介をいたします。 最近公表されて話題となった、日本老年学会の高齢者の定義変更の提言に際しては、この調査を用いた演者らの研究が一定の役割を果たしました。
  2. 地域で生活する高齢者の悉皆縦断調査「TMIG-LISA(東京都健康長寿医療センター研究所)」における身体測定で得たデータから、「咀嚼の構造(成り立ち)」をモデル化した研究をご紹介いたします。 また、ここでは数量化III類や、演者が川喜田二郎氏本人から教わったKJ法による、調査のデータ構造の把握(高いところから見る=俯瞰)についてもお話しいたします。
  3. 全国高齢者5,000人規模の縦断調査「NUJLSOA(日本大学総合科学研究所)」のデータを用いた多相生命表モデルから、健康状態別余命(平均余命、健康余命、不健康余命)を計算した結果をご紹介いたします。 結果からは咀嚼能力として「さきいか・たくあん」が噛める高齢者は、そうでない高齢者に比べて、健康余命が長いことが示されました。
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参加連絡先
chosa1ism.ac.jp