修了生からの声

修了生からの声

基本情報

氏名: 金川元信
学位所得時期: 2016年3月(後期3年課程)
博士論文タイトル: Empirical representations of probability distributions via kernel mean embeddings
所属: EURECOM, Data Science Department, Assistant Professor

在籍時の研究活動

在籍時は統計的機械学習の研究、特に再性核ヒルベルト空間を用いたデータ解析手法であるカーネル法の研究をしていました。その分野の第一人者である福水健次先生に指導をしてもらいました。具体的には、確率分布を再性核ヒルベルト空間で表現するカーネル平均埋め込みと呼ばれる方法論を、粒子フィルタや数値積分・決定論的サンプリングに適用する研究をしました。新しい手法の考案や理論解析を行いました。

修了後の活動

修了後は一年少し統数研でポスドクをさせてもらったあとに、ドイツのマックス・プランク研究所とチュービンゲン大学であわせて2年Research Scientistとして研究し、その後に現在の所属であるEURECOM(南仏ニースの近くにある大学院大学)にAssistant Professorとして就職しました。研究内容としてはカーネル法だけではなく、カーネル法の確率的な定式化であるガウス過程を用いたベイズ的機械学習や確率的数値解析(Probabilitic Numerics)等の研究もしています。最近は機械学習とシミュレーションを組み合せた研究に特に興味があります。応用としては津波、交通、年金等のシミュレーションに機械学習を適用した研究をしています。 大学教員としては統計学の基礎を授業で教えています。

統計科学専攻を選んだ理由

修士の時に福水先生のもとでインターンシップをさせていただいた関係で、統計数理研究所での博士課程の環境について想像がついていました。そのため博士課程に進む決断をした段階で統計科学専攻を選択するのは自然な流れでした。

統計科学コースの志願者へメッセージ

博士課程は指導教員との相性が大切ですので、自分が興味を持っている研究をしている先生が統数研にいるようでしたら、早めに連絡して会話の機会を作ってもらい、相性に関して感触をつかむと良いと思います。またその先生のもとですでに博士号を取得した人がいるようであれば、その人にコンタクトを取って博士課程での経験について聞くとよいでしょう。