修了生からの声

修了生からの声

基本情報

氏名: 池端久貴
学位所得時期: 2017年3月(5年一貫制課程)
博士論文タイトル: Bayesian inference using advanced Monte Carlo methods in bioinformatics and cheminformatics
所属: 旭化成株式会社 デジタル共創本部 インフォマティクス推進センター リードエキスパート

在籍時の研究活動

総研大では、ベイズ統計学を生物統計や材料開発に応用する手法を研究していました。最初は吉田亮先生のもとで生命科学をテーマにしていましたが、途中から興味のあったマテリアルズ・インフォマティクスの研究に移行しました。 統計数理研究所は教員の先生の人数も多く、研究分野が多様で、学生との距離も近いため、研究対象の分野以外のさまざまなことが学べました。 指導教員の吉田先生と週に1度2度、数時間以上のディスカッションを行うことで技術を深めることができたと思っています。結果として、その分野では名のある論文誌に採択されることができました。

修了後の活動

博士取得のほぼ同時期に化学メーカーの旭化成に入社して約5年になります。統計科学の研究経験を活かした材料開発支援のほか、社内に蓄積した文書などのデータをどうビジネスに活用していくかといったDXにもチームで取り組んでいます。 また企業では、課題を与えられるのではなく、まっさらな状態から課題を見つけて解決法を提案することを求められます。さまざまな分野での統計科学の使われ方を学んだことで引き出しが増え、実のある提案ができるようになりました。

統計科学専攻を選んだ理由

生命科学系の修士を取得後、製造系の企業でしばらく働いていました。 企業では日々多くのデータが生み出されているのですが、それらを上手く活用できていないことが多く、活用するには専門的な知識が必要だと思ったため、データ分析について大学院で学ぼうと思いました。どうせやるなら本気でやろうと思って5年一貫博士課程がある総研大を目指しました。

統計科学コースの志願者へメッセージ

真剣に研究する人にとっては最高の環境です。先生方の専門は、理論研究、応用研究、またその応用範囲も様々です。研究集会は多く開催されるので、声を掛けるチャンスは多いです。また、学生の研究環境も充実しています。私は企業に戻りましたが、当時得られた研究上のコネクションは現在企業活動を行う上でも最大限に活用できています。