歴代所長の紹介(七代所長:林 知己夫)

林 知己夫

業績紹介画像

【七代所長】林 知己夫

1974(昭和49)年3月1日~1986(昭和61)年3月31日

昭和17年3月東京帝国大学理学部数学科を卒業後,昭和21年12月統計数理研究所研究員となり,第2研究部長などを歴任し,昭和49年3月より昭和61年3月まで統計数理研究所長を務めた。同氏は,第6研究部(行動に関する統計理論)の新設や施設の増設など,研究所の整備充実と管理運営に努め,特に研究所の国立大学共同利用機関への改組転換を円滑に進めることに尽力した。さらに,総合研究大学院大学の創設準備にも積極的に協力した。

同氏の研究活動は,研究員のときから所長を勤めていた期間を含め40余年に及び,研究業績も国民性の統計的研究・意識の国際比較方法論・動く調査対象の標本調査論など多岐に亘っており,特に質的デ-タに数値を付与するという『数量化理論』は統計的方法の適用範囲を飛躍的に拡大させた。わが国の統計学理論の発展,確立並びに方法論の開発,さらには学際的研究交流の発展や後進の指導育成などに大きく貢献し,昭和56年に紫綬褒章,平成元年には勲二等瑞宝章を授与された。