歴代所長の紹介(十代所長:北川 源四郎)

北川 源四郎

【十代所長】北川 源四郎

任期:2002(平成14)年4月1日~2011(平成23)年3月31日

昭和49年4月東京大学大学院数学専攻課程博士課程を中退して統計数理研究所研究員となり,助手,助教授,教授,センター長,研究主幹,企画調整主幹(副所長)を歴任した.平成14年4月から平成23年3月まで所長を務め,平成16年の法人化・ 機構化においては大学共同利用機関所長懇談会の座長として尽力するとともに,平成17年には研究組織を再編して戦略的研究センターを立ち上げた. 平成21年度には立川移転を実施し,平成22年度からはNOE形成事業を推進した.平成16年からは研究教育・評価担当理事として,機構の管理運営にも尽力した.

同氏の研究は統計的モデリングの方法とその応用を中心とし,特に状態空間モデルに基づく非定常時系列のモデリングや非線形・非ガウス型フィルタリングの方法を提案し,線形定常型のモデルから非定常・非線形・非ガウス型時系列モデリングへの世界的な潮流形成に大きな影響を与えた.また,共同研究により船舶や列車の制御や運行,地震波の信号処理,経済時系列データ処理など多くの実社会の問題への応用を行った.これらの学問的業績により,平成9年には日本統計学会賞,平成11年に石川賞,平成21年に日本統計学会出版賞を授与された.