歴代所長の紹介(四代所長:佐々木 達治郎)

佐々木 達治郎

【四代所長】佐々木 達治郎

任期:1952(昭和27)年9月1日~1958(昭和33)年3月31日

大正11年3月東京帝国大学理学部物理学科を卒業後,東京帝国大学航空研究所員,陸軍小将などを歴任し,昭和11年から昭和21年3月まで東京帝国大学工学部教授を務めた。同氏は,昭和27年9月から昭和33年3月まで統計数理研究所長を務め,それまで数ケ所に分散していた研究所の施設を,港区麻布富士見町(現 南麻布)にあった総理府統計局庁舎の一部への統合を実現させ,創立以来10余年にして全所員が一堂に会して研究業務を行えるようにした。また,計算機器の開発の重要性を逸早く察知して,乱数作成機やリレ-式万能自動計算機の開発を行い,研究環境の強化に努めた。

同氏は,航空計測器の研究,特に低温低圧を実現する風洞を設置して,飛行機用速度計の誤差を自動的に補正する計器の開発を行った。さらに風洞壁の影響に関する理論的研究は,国際的にも先駆的なものとの高い評価を得た。これ等の学問的業績により,昭和42年に勲二等瑞宝章を授与された。