【趣旨・目的】
複雑な現象やシステム構造をもつ生命科学は、ヒトゲノム計画以降、遺伝子情報に関するビッグデータを扱うことで大きく発展を遂げつつあります。
生命科学では、生命動態、すなわち時間軸の中の現象として生命をとらえるアプローチが今後の日本の生命科学における重要な柱として認識され、その発展が重要な課題です。 これまでの活動で、生命動態をキーワードとした多様な共通テーマについて、実験研究者が捉えた実データを数理研究者が新たな数理モデルを用いて表現することで、複雑な生命システムの統一見解に向けた糸口を見出すことが可能となりつつあります。 今回はより実践的な異分野融合を進めるべく、これまで得られてきた数理モデルから実験系に対する提言という形の講演を主とすることで、実験研究者と数理研究者の更なる連携強化を目指しています。
【運営・プログラム委員】
楯 真一 (委員代表) 広島大学大学院理学研究科 井原茂男 東京大学先端科学技術研究センター・大学院数理科学研究科 金子邦彦 東京大学大学院総合文化研究科 松田道行 京都大学大学院生命科学研究科・医学研究科 【協力】
国立研究開発法人 日本医療研究開発機構「生命動態システム科学推進拠点事業」: 「多次元定量イメージングに基づく数理モデルを用いた動的生命システムの革新的研究体系の開発・教育拠点」 京都大学 「転写の機構解明のための動態システム生物医学数理解析拠点」 東京大学 「複雑生命システム動態研究教育拠点」 東京大学 「核内クロマチン・ライブダイナミクスの数理研究拠点形成」 広島大学 国立研究開発法人 科学技術振興機構 さきがけ「細胞機能の構成的な理解と制御」研究領域 CREST「生命動態の理解と制御のための基盤技術の創出」研究領域 国立研究開発法人 理化学研究所 生命システム研究センター 文部科学省 科学技術試験研究委託事業「数学・数理科学と諸科学・産業との協働によるイノベーション創出のための研究促進プログラム」
【3月25日】
12:50 - 12:55 開会の辞
12:55 - 13:00 来賓挨拶 日本医療研究開発機構
[セッション1] [生命動態拠点:東京大学]
13:00 - 13:40 若本 祐一(東京大学大学院 総合文化研究科)
「バクテリア適応ダイナミクスの1細胞解析」
13:40 - 14:20 畠山 哲央(東京大学大学院 総合文化研究科)
「生物時計における周期の頑健性と位相の可塑性の互恵的関係」
[セッション2] [JST CREST]
14:30 - 15:10 井ノ口 馨(富山大学大学院 医学薬学研究部)
「神経細胞集団の活動動態の理解に基づいた虚記憶の作出」
15:10 - 15:50 飯野 雄一(東京大学大学院 理学系研究科)
「線虫の全中枢神経系のイメージングによる神経活動の定量解析」
[セッション3] [JST さきがけ]
16:00 - 16:40 末次 正幸(立教大学 理学部)
「バクテリア染色体複製サイクルのライブダイナミクスと再構成」
16:40 - 17:20 瀧ノ上 正浩(東京工業大学大学院 総合理工学研究科)
「人工細胞構築を目指した微小流体の制御」
17:20 - 19:00 ポスターセッション
19:00 - 21:00 意見交換会
【3月26日】
[セッション4] [生命動態拠点:京都大学]
9:30 - 10:10 石井 信(京都大学大学院 情報学研究科)
「細胞形態制御システムに対する同定と予測」
10:10 - 10:50 青木 一洋(京都大学大学院 医学研究科)
「ERK活性の細胞間伝搬による細胞集団運動の制御」
[セッション5] [理化学研究所 QBiC]
11:00 - 11:40 泰地 真弘人(理化学研究所 生命システム研究センター)
「分子動力学計算専用計算機 MDGRAPE-4 の開発」
11:40 - 12:20 谷口 雄一(理化学研究所 生命システム研究センター)
「1細胞内オミックス動態のモデル化」
[セッション6] [生命動態拠点:東京大学]
13:30 - 14:10 和田 洋一郎(東京大学アイソトープ総合センター)
「Dynamic chromatin movement in stimulated endothelial cells suggested by interactome analysis」
14:10 - 14:50 栗原 裕基(東京大学大学院 医学系研究科)
「血管新生における細胞動態の実験及び数理解析」
[セッション7] [生命動態拠点:広島大学]
15:00 - 15:40 新海 創也(広島大学クロマチン動態数理研究拠点)
「クロマチン動態データから抽出されるクロマチンドメイン構造情報」
15:40 - 16:20 西森 拓(広島大学大学院 理学研究科)
「アリ集団採餌-自発的制御による分業ダイナミクス」
16:20 - 16:30 閉会の辞
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