研究集会等の名称 |
数理シミュレーション高度化を通じたリチウムイオン電池の高信頼性実現 |
採択番号 |
2014S04 |
該当する重点テーマ |
最適化と制御の数理
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キーワード |
偏微分方程式の数値解
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主催機関 |
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運営責任者 |
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開催日時 |
2014/11/01 13:30 ~ 2015/02/06 17:00 |
開催場所 |
統計数理研究所
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最終プログラム |
第1回目:
1日目:11月25日 (セミナー室2(D304)
~オープンセッション~
問題提起
13:30~14:30中央大学・教授 築山修治
「統計的手法への期待:組電池の寿命解析の場合」
14:45~15:45 みずほ情報総研・米田雅一 茂木春樹
「リチウムイオン電池の原理と課題について:数値シミュレーションによる基本現象の理解」
16:00~17:00 総論討議
~クローズドセッション~
2日目:11月26日
企業の現場から課題提起
10:00~12:30 みずほ情報総研他3社
14:00~17:30 スタディグループによる課題の明確化
第2回目:平成27年2月6日(金)
10:00~17:00
~クローズドセッション~
第2回数理的ソリューションに関する議論
・数理科学側のソリューション提供
・討論と今後の開発への適用計画策定 |
参加者数 |
数学・数理科学:6、
諸科学:0、
産業界:5、
その他:0
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当日の論点 |
リチウムイオン電池の寿命を延ばすことで社会的なインパクトが大きい。そのためにはどのような技術的課題があるのかを抽出し,それらを解決するための数理的なアプローチを検討する。
1. リチウムイオン電池は組電池として製品化されている。製品ばらつき等により寿命予測手法が確立できていない。
2. リチウムイオン電池の寿命予測のための実機実験は困難が伴う。
3. リチウムイオン電池での充放電の繰り返しによる電気的特性と,その物理的な解明を図る。 |
研究の現状と課題(既にできていること、できていないことの切り分け) |
1. 寿命予測推定モデルの物理的な裏付けが必要である。
2. 実機実験を行うには時間がかかる。加速試験で短縮を図っているが,その結果は実利用での環境とは大きく異なる。
3. 実機実験結果から数値シミュレーション用パラメータの抽出や近似式の推定に支障をきたしている。 |
新たに明らかになった課題、今後解決すべきこと |
1. 一般的な直並列システムの信頼性理論と電池の直並列組電池での評価とでは統計モデルが異なってくる。一般順序統計量,極値理論,コピュラ等の手法の適用可能性が考えられる。
2. 電池の放電特性には境界層があり通常の応答曲面法による近似では精度を得ることができない。提供されたデータ(数値実験データ)に対する統計的可視化処理により,物理理論が逆転する層が発見され,それを踏まえた現象の数理的モデリングと当てはめの必要性が認識された。
3. 実機による加速試験の実施方法については,実験効率の最適化の観点から整理する必要性がある。 |
今後の展開・フォローアップ |
今回議論できなかった以下のような視点も加えつつ,今後何等かの形態で定期的に会合を開催し,継続的な課題解決の討議を行う。
・物理現象のモデリング
・データ同化
・電池の信頼性評価手法
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