提言書は次の3章で構成された:
1.始めに
2.生命科学の礎となる数学
3.重要な未解決問題(オープンプロブレム)
「1.始めに」では,最初に,次のように書いている.
本提言の目的は,数学が生命科学の様々な分野において既に多岐にわたって利用され, 分野の基礎となっている現実を紹介すると同時に、これから分野の発展に寄与すると考え られる数学的手法や視点について情報を提供することにある.
「2.生命科学の礎となる数学」では,生物学の歴史において様々な形で重要な役割を果たした数理的手法を概観している.古典的なものから近年の流行までを,大きく8項目にまとめてある.
(1) 時間発展ダイナミクス(常微分方程式)
(2) 時空間ダイナミクス(偏微分方程式)
(3) エネルギー、ポテンシャル
(4) 確率モデル
(5) 制御,最適化,ゲーム理論
(6) 情報処理
(7) 統計と機械学習
(8) ネットワークとヒューマンインターフェース
各項目には以下の書式で分野のキーワードを並べ、その下に簡単な解説をつけている.
書式: 大項目 (手法として重要なもの) ・ 中項目 (大項目に分けられる分野や概念) ・小項目 (具体的な研究や方法)
「3.重要な未解決問題(オープンプロブレム)」では,今後解決すべき主要な未解決問題や興味深い課題の例をいくつか挙げている.
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