数学・数理科学と共に拓く豊かな未来 数学・数理科学と諸科学・産業の恊働による研究を促進するための「議論の場」を提供
項目 内容
研究集会等の名称 ヒト細胞・筋肉・臓器の幾何学的及び力学的解明とモデル化
該当する重点テーマ ビッグデータ、複雑な現象やシステム等の構造の解明 、疎構造データからの大域構造の推論 、計測・予測・可視化の数理 、最適化と制御の数理
キーワード 折紙工学、画像工学、バイオミメティックス、数理生物学、ビッグデータ、最適制御、最適化
主催機関
  • 明治大学研究・知財戦略機構
運営責任者
  • 萩原 一郎
開催日時 2014/02/26 00:00 ~ 2014/02/28 00:00
開催場所 明治大学中野キャンパス6階601室
最終プログラム

226日(水)

10001030萩原一郎(明治大学)/本スタディグループの趣旨説明

10351105小田切健太(明治大学)/DNA分子の折り畳みと輸送現象

1110分~1140物部治徳(明治大学)/細胞運動に関連する自由境界問題の理論解析

13001430分:Jay KappraffNew Jersey Institute of Technology

       Connections with geometric form of cell, muscle, and organ for human beings

1440分~1540宮崎興二(京都大学)高次元金属比未来の生態系の美を支えるもの

1550分~1650久夫(神戸大学)/

            多細胞動物の体は多面体細胞がつくると考えてみれば・・・

1700分~1800分:野島武敏(明治大学)/折紙展開収縮構造物からみた生命現象の構造

 

 227日(木)

10001030繁富(栗林)香織(北海道大学)/細胞折紙研究

1035分~1135分:北岡裕子(()JSOL)/ヒト肺胞の幾何学的解明とモデル化

1140分~1210分:長谷川克也(JAXA宇宙科学研究所) ・粂井康宏(東京医科歯科大)/

            X線撮影による動物の運動解析方法の開発

1330分~1400分:川村みゆき(折紙作家)/多面体の折紙 ~曲面を使った構成~

1405分~1435分:Savchenko Maria(明治大学)/ペーパーファブリェーションの紹介

1440分~1510分:廣瀬 昇(帝京科学大学)/異なる運動姿勢による身体制御

1515分~1545跡見友章(帝京科学大学)/身体重心制御の戦略の再構築

1550分~1620岡嶌亮子(明治大学)/陸上環境への適応:姿勢制御と体形の進化

 

228日(金)

10001030石田祥子(明治大学折紙の軽量高剛性からみた細胞構造

1035分~1135跡見順子(東京農工大)/

            新しい健康科学~120年を元気に生きるための戦略

1140分~1210:清水美穂・藤田恵理・跡見順子(東京農工大)/

            生物学-薬学-細胞健康科学における細胞骨格

1330分~1400分:大橋俊朗(北海道大学)/

            マイクロデバイスを用いた細胞バイオメカニクス解析

1405分~1435分:Diago Luis( 明治大学)/

            Analysis of Brain Signal During Personal Perception of Facial Images

1440分~1510分:清水達也(東京女子医科大学) /

            再生医療本格化のための細胞シート工学

1520分~1700ディスカッション

1730分~1930分:懇親会

参加者(総数、内訳) 総数81名(数理科学者:9人 生理・生物学者:25人形科学者:22人:折紙工学者:25人)
当日の論点

細胞の形は、数理科学者、折紙工学者、形の科学者、生物・生理学者からと共通にだされたテーマであり、協働すべき研究課題である。特に清水美穂氏によって指摘された細胞の微小管ダイナミクスのモデリングを共通に実施する事等が論点となった。
更に、北岡氏の、「小児期の呼吸運動、二足歩行、発話の関連を解明することで、 より高度の言語処理能力、情報処理システムが開発されうる」ことも数理モデルにのる可能性がありのれば素晴らしい成果が期待される。
跡見友章氏の「身体重心制御が危機的に不安定になる状況は、自律神経系や前庭系、体性感覚系など多くの感覚モダリティからの信号で構成されている」、廣瀬昇氏の「リハビリテーション概念から考える運動姿勢、環境に適応する運動制御(構え・体位)は心身に重要な影響を及ぼす」ことなども数理モデリングが役に立ちそうである。

研究の現状と課題(既にできていること、できていないことの切り分け)

上記の共同研究とすべき課題も現在のところ、個々人で行われているのが現状である。同様のワークショップを続けるとともに、今回を契機に、個別にでもできるところから協働を始める。

新たに明らかになった課題、今後解決すべきこと

マリアサブチェンコ氏が発表した手法によると、折紙のような複雑な形状も非常に早く形を作ることができる。また、折り目の角度などを変えることにより、4次元の挙動の把握が可能となる。但し、マリア氏の手法では、形状モデルがあればこのような事が可能であるが、その基に成るものはの野島氏や石田氏、川村氏のような折紙作家的な能力にゆだねることが必要である。このような折紙を横糸として、数理科学や形の科学から得られる形状、生物・生理実験などから得られる成果の見える化を進めて行く。これをベースに協働の活性化を図る。

今後の展開・フォローアップ

平成26年度も、本ワークショップを計画するが、その前に少なくとも1、2件の協働研究を進めることをフォローアップとする。