数学・数理科学と共に拓く豊かな未来 数学・数理科学と諸科学・産業の恊働による研究を促進するための「議論の場」を提供
項目 内容
研究集会等の名称 電力システムと最適化
該当する重点テーマ 最適化と制御の数理
キーワード 電力システム 、エネルギーマネージメントシステム 、電力系統 、確率計画 、ロバスト最適化
主催機関
  • 京都大学数理解析研究所
運営責任者
  • 岩田 覚
開催日時 2013/03/28 10:00 ~ 2013/03/28 18:00
開催場所 東京大学生産技術研究所
最終プログラム 10:00~10:10 はじめに

10:10~11:00 加藤 政一(東京電機大学)
 「電力システムにおける最適化技術」

11:10~12:00 岡本 浩 (東京電力)
 「スマートグリッドへの取り組みと課題」

13:00~13:50 山本 博巳 (電力中央研究所)
 「火力発電の運転モードを考慮した最適電源構成モデル

13:50~14:40 岩船由美子, 池上 貴志(東京大学)
 「家庭用エネルギーマネジメントシステムにおける最適化」

15:00~15:50 武田朗子(慶應義塾大学)
 「ロバスト最適化法による太陽光発電システムのサイズ決定」

16:00~16:50 高野佑一(東京工業大学)
 「確率計画法とその応用」

17:00~17:40 土谷 隆 (政策研究大学院大学)
「最大電力需給に関する観察と考察」
 
17:40~18:00 総合討論
参加者(総数、内訳) 66名 (大学教員28名, 博士研究員13名, 学生8名, 会社員8名, 企業系研究員等5名, その他(官公庁等)4名)
当日の論点

電力システムおよび最適化の研究者が一同に会し、互いの研究分野を紹介し、交流することにより、今後両分野の協働により研究を進めるべきテーマについて検討する。特に今後、利用エネルギーの多様化や、再生可能エネルギーの大量導入により、電力供給量・需要量ともに不確実性が増大することが予想される。そのため、電力系統やエネルギーマネージメントシステムの安定運用のための枠組みを考える必要がある。

研究の現状と課題(既にできていること、できていないことの切り分け)

電力システムの設計や制御においては様々な最適化問題が現れるため、これまでも最適化の数学が応用されてきている。一方で、上述のように近年不確実性が課題となりつつある中、不確実性を考慮したロバスト最適化・確率計画などによる最適化を考えることが有効であると考えられるが、その応用は必ずしも進んでいない。

新たに明らかになった課題、今後解決すべきこと

不確実性を考慮した最適化手法であるロバスト最適化・確率計画法などを電力システムに応用することは有望であると考えられるが、現状では電力システムの専門家が簡単に手を出すことができないという指摘があった。容易に利用可能な汎用ソフトウェアの開発などの方向性や、両分野の協働の枠組みの構築などの方向性での検討が必要である。

今後の展開・フォローアップ

この会議は一回限りのものとはせず、本格的な協働に向けてテーマを絞った形で再度ワークショップ等の開催を行うことが有益であると考えられる。