連続最適化および関連分野に関する夏季学校とは

本夏季学校では, 連続最適化とその関連分野 (凸解析, 数値計算, 線形代数など) において現在活躍中の研究者からの講義と演習を通して, 基本的な事柄から最先端の動向までを整理・理解することを試みます. これにより, 学生を含む若手研究者の基礎力の養成および新たな研究テーマの発見を目指します. 同時に, 参加者によるポスターセッションにより, 交流の促進を図ります. 若手以外の研究者や隣接分野の研究をしている方の研究の幅を広げる目的での参加も歓迎します.

開催概要

  • 期間: 2026 年 9 月 1 日 (火) -- 3 日 (木)
  • 会場:
    • 現地会場: 統計数理研究所 2 階 大会議室 (アクセス)
    • オンライン会場: オンライン会議システム Zoom (参加申込いただいた方のみにお伝えします.)
    • 注意: 現地会場の進行を優先します. オンライン会場への配信には万全の態勢を敷いていますが, 万が一, 配信ができなくなった際には配信を中止する可能性があります.
  • 参加費: 無料
  • 問い合わせ先: 田中未来 (統計数理研究所) <mirai 🐧 ism.ac.jp>

現地参加者向けの諸注意

  • 講義資料は電子的に配布します. 印刷物の準備はございません.
  • 懇親会は事前登録制とします.

講義概要

星が見えるのは、夜に穴があいているから~双対について私が知っている、二三の事柄~

  • 講師: 松井知己氏 (東京科学大学 工学院 経営工学系)
  • 概要: 線形計画の双対理論は、それが登場した時点から、様々な分野と深い関連を持っていました。 その後も、双対理論をベースにした、あるいは積極的に利用した定式化や解法が開発されています。 本講義では、ゲーム理論や組合せ最適化、パズルから実務的な問題にいたるまで、双対理論が関わる話題から、楽しいトピックスを選んでお話しする予定です。 一見すると異なる分野の話題が、その空の向こう側で「双対性」によって繋がっている。 そんな視点が、自身の研究に新しい視点を取り入れたい方へのヒントになることを願っています。
  • 資料: TBA.

可制御性スコアの数理と連続最適化

  • 講師: 佐藤一宏氏 (東京大学 大学院情報理工学系研究科 数理情報学専攻)
  • 概要: 本講演では,講演者らが提案した,ネットワークシステムにおける介入点および介入強度の決定のための指標である可制御性スコアについて,連続最適化問題としての側面を中心に紹介します. 可制御性スコアは,各状態ノードに対応する仮想的な入力を考え,その重みを介入強度の配分として最適化することで,各ノードへの介入の有効性を定量化するものです. より正確には,有限時間可制御性グラミアンがこの重みに関してアフィンに依存することを利用し,log-det型目的関数およびtrace-inverse型目的関数をもつ単体上の連続最適化問題を定式化し,それぞれの最適解として得られる重みにより,Volumetric Controllability ScoreおよびAverage Energy Controllability Scoreを定義します. 講演では,まず可制御性グラミアン,可到達楕円体,制御エネルギーの関係を説明し,その幾何学的解釈から可制御性スコアリング問題を導入します. 続いて,目的関数の凸性,最適解の存在と一意性,射影勾配法などの数値解法について述べます. また,この問題が最適実験計画におけるD-最適性およびA-最適性と数理的に対応することを紹介します. 一方で,可制御性スコアリング問題では,行列値関数がシステム行列Aと時間区間の長さTを通じてネットワーク上の動的な伝播構造を反映するため,最適実験計画とは異なる側面も現れます. 特に,最適解の一意性,時間区間への依存性,ネットワーク構造とスコアの関係など,可制御性スコアリングに固有の数理的特徴について説明します. 後半では,可制御性スコアが時間区間の長さTに依存する点に注目します. 有限時間問題の最適解はTとともに変化し,時間区間の長さTを無限大に近づける際には,通常の可制御性グラミアンの発散や悪条件化が問題となります. このため,時間依存のスケーリングを施したグラミアンを用いることで,安定でないシステムも含む場合に,時間区間の長さTを無限大に近づけた極限に対応する可制御性スコアを定式化します. さらに,有限時間区間のスコアリング問題がこの極限問題にどのような意味で収束するかを扱うために,エピ収束(epi-convergence)の考え方が有用であることを説明します. 演習では,講義で直観的に説明した可制御性スコアと連続最適化の関係を,具体的な問題を通じて数理的に確認します.
  • 資料: TBA.

ポスターセッション

参加者同士の交流を促進するために, 現地参加者のうち希望者にポスター発表をしていただく機会を設けます. 進行中の研究に関する議論から論文として発表済みの研究の紹介まで幅広く受け付けます. 具体的な実施方法は発表者数が確定してから決定します. ポスターセッションでの発表をご希望の方は参加申込の際に併せてお申し込みください (締切: 8 月 23 日). ポスターセッションのオンライン配信は行ないません.

懇親会

参加者同士の交流を促進するために懇親会を開催します. 立川駅周辺の常識的な金額の飲食店での開催を予定しています. 懇親会への参加をご希望の方は参加申込の際に併せてお申し込みください (締切: 8 月 23 日).

時間割

以下の時間割は現時点での予定です. 進行状況により変更となる可能性があります.

1 日目: 9 月 1 日 (火)

  • 13:00--13:05 オープニング
  • 13:05--14:05 星が見えるのは、夜に穴があいているから~双対について私が知っている、二三の事柄~ 講義
  • 14:15--15:15 星が見えるのは、夜に穴があいているから~双対について私が知っている、二三の事柄~ 講義
  • 15:25--16:25 星が見えるのは、夜に穴があいているから~双対について私が知っている、二三の事柄~ 講義
  • 16:35--17:05 星が見えるのは、夜に穴があいているから~双対について私が知っている、二三の事柄~ 演習
  • 17:20--19:00 ポスターセッション (現地のみ)

2 日目: 9 月 2 日 (水)

  • 10:00--10:30 星が見えるのは、夜に穴があいているから~双対について私が知っている、二三の事柄~ 演習
  • 10:40--11:40 星が見えるのは、夜に穴があいているから~双対について私が知っている、二三の事柄~ 演習の発表・解説および総括
  • 11:40--13:30 休憩
  • 13:30--14:30 可制御性スコアの数理と連続最適化 講義
  • 14:40--15:40 可制御性スコアの数理と連続最適化 講義
  • 15:50--16:50 可制御性スコアの数理と連続最適化 講義
  • 17:00--17:30 可制御性スコアの数理と連続最適化 演習
  • 18:30-- 懇親会 (現地のみ)

3 日目: 9 月 3 日 (木)

  • 10:00--10:30 可制御性スコアの数理と連続最適化 演習
  • 10:40--11:40 可制御性スコアの数理と連続最適化 演習の発表・解説および総括
  • 11:40--11:45 クロージング
  • 12:00-- フリーディスカッション (現地のみ)

旅費補助

遠方からの学生の現地参加者でポスターセッションでポスター発表をしてくださる方に限り旅費の補助が可能です. ご希望の方はお早めにお申し込みください (締切: 7 月 19 日). なお, 予算に限りがありますのでご希望に添えない場合もございます. 旅費補助がないと参加できない場合はこちらからの連絡があるまで航空券や宿泊の手配はしないでください. また, ここでの遠方とは所属する大学等から統計数理研究所までの常識的な経路長が 100 km 以上であることを目安とします. 筑波大学はギリギリ遠方です.

宿泊

宿泊の斡旋は行ないません. 立川駅周辺には複数の宿泊施設がございます. 各自でご予約ください.

参加申込

  • 参加をご希望の方はこちらのフォームより申込をして下さい. 締切は設けませんが, 飲料等の手配の都合がありますので, 8 月 2 日までに済ませていただけますと助かります.
  • 懇親会参加, ポスター発表, 旅費補助をご希望の方は上述の夏季学校そのものへの参加申込に加えてこちらのフォームより申込をして下さい. 旅費補助の申込の締切は 7 月 19 日, 懇親会参加およびポスター発表の申込の締切は 8 月 23 日です. 仮の発表題目で旅費補助申込をしておき, 後から題目を変更することも可能です.
  • いずれも定員に達した場合は早めに受付を終了することがあります. また, 申込完了後に確認のメールが届きますのでご確認下さい. 確認のメールが届かない場合はお問い合わせ下さい.

世話人

過去の連続最適化および関連分野に関する夏季学校

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