リスク解析戦略研究センター
金融リスクの計量化と戦略的制御プロジェクト
  主な研究テーマ
● 高頻度データを利用した市場リスク解析
● 多変量極値理論による金融リスク解析
● スパース正則化回帰と信用スコアリング
● 信用リスク計測のための統計的モデリング
● 財務データベースの欠損値補完手法の開発
● バーゼル規制・国際会計基準の信用リスク
● 接合関数の理論とファイナンスへの応用
● 実現ボラティリティによる景気変動の計量化
● テキストマイニングと金融市場分析
● マルチンゲール理論の数理ファイナンスへの応用

■ 金融リスク計量化モデルの評価と選択

幾何ブラウン運動におけるパラメータの差異と挙動幾何ブラウン運動におけるパラメータの差異と挙動

金融商品の複雑化やデータベースの充実とともに、金融リスクを計量化する統計モデルも多様化しています。モデルのユーザーとしては自己の目的に合った予測精度の高いモデルを選択する必要があります。そのためにはリスク計量化モデルの評価方法や評価基準が必要です。本プロジェクトでは実務的な視点から評価指標を整理し、よりニーズの高いモデル評価方法を開発して、金融機関やデータベンダーに提供します。

■ 高頻度データから抽出する制度変更の影響

経平均先物の立会時間の変遷(横軸)と推定取引強度(縦軸) 経平均先物の立会時間の変遷(横軸)と
推定取引強度(縦軸)

日経平均先物などの取引発生時刻の系列に点過程モデルをあてはめることで、取引強度の日中変動パターンを推定しています。これにより、立会時間の制度変更(取引時間の延長)に照らしつつ、取引発生頻度やパターンの経時的変化が観察可能です。日経平均先物で2006~2007年頃の推定結果(図左)に比べて2011年以降(図右)は大幅に立会時間が延長され、パターンが大きく異なっていることがわかります。

■ 高度統合信用リスクデータベースと損失モデル

高度統合信用リスクデータベースコンソーシアムの活動と集計例高度統合信用リスクデータベースコンソーシアムの
活動と集計例


企業の信用リスクを金融機関や保証協会が保有する実データをもとに推計を行います。完全な数理モデルではなく、バーゼル規制や国際会計基準などの社会制度に準拠したモデリングをすることにより、実務的にも利用可能なモデル開発を行っています。一方、信用リスクデータベース構築においては、財務データとあらたに与信情報を加え、複数の金融機関のデータベースを統合しています。その際、重要な課題である欠損値処理や異常値処理のため、会計データ特有の性質を反映した統計的手法を開発しています。

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