リスク解析戦略研究センター
資源管理リスク分析プロジェクト
  主な研究テーマ
● 資源管理リスク評価のための時系列分析
● 土地利用最適化モデルによる撹乱防止
● 離散最適化による土地利用
● 3D技術による樹木構造型モデルの構築

■ 資源管理リスク評価のための時系列分析

丸太価格の動態と市場閾値探索および放棄リスクの推定丸太価格の動態と市場閾値探索および放棄リスクの推定

森林管理リスクを評価するにあたっては、様々な外的要因を考察する必要があります。例えば、リスクを各サンプルにおける被害の発生確率により評価する場合にはロジスティック回帰モデルの適用などが期待されています。実際には、リスクに影響を与える様々な要因に関して、時間あるいは地理的な要因に関して徐々に変化することが予想されます。そこでこれらを組み込んだ統計モデルの構築、ならびに、実データを用いた解析を通してその妥当性の検証を行いつつモデルを洗練します。また、確率動的計画法との結合により管理リスクを評価します。

■ 離散最適化による農林資源管理

最大皆伐面積制約に伴う集約的伐採計画と保護区設置のための焦点集約を伴う伐採計画最大皆伐面積制約に伴う集約的伐採計画と保護区設置のための焦点集約を伴う伐採計画

農林資源は食料・林産物生産の他に、水源涵養・洪水防止・生物多様性保全など多面的な機能を有しています。そのため、これらの多面的機能を考慮し、多次元的な視点による効率的・効果的農林地利用が社会的に求められています。そこで、離散最適化に基づき、水環境シミュレーションモデルなどと組み合わせ、農林地利用を圃場・林分単位から明らかにしていきます。

森林資源を取り巻く問題に動植物の生息の保持を念頭に、大面積皆伐を回避すべきという問題があります。これは隣接する場所での資源利用を制御するものであり、空間的な最適化問題として代表的です。

■ 土地利用最適化モデルによる撹乱防止

Cellular Automaton Model:害虫の拡散を表すモデルを用いて防止政策適用箇所最適解探求。 Cellular Automaton Model:
害虫の拡散を表すモデルを用いて防止政策適用箇所最適解探求

持続的な森林資源の利活用に向けて、火災・台風などの非生物的攪乱及び、侵略的外来種や害虫などの生物的攪乱による被害リスクを軽減することは重要な課題です。攪乱の生物的・物理的なメカニズムを捉えたモデルを離散最適化に取り込んだ時空間的な意思決定ツールの開発、その応用によるリスク軽減のための効果的・効率的な土地利用の在り方を探求します。

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