統計数理研究所共同研究集会 (共研-5006)「野外生態データの観測過程と統計モデリング」

日時
2014年12月11日(木)~12日(金)

参加無料

場所
統計数理研究所 (立川市緑町10-3) セミナー室2 (D304)
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プログラム

【12月11日(木)】13:00 (チュートリアルは 10:30) 開始  / 17:30 終了

10:30-12:00
久保拓弥 (北海道大学)
「モデリング初学者の予習時間 : 生態学データ解析で使うベイズ統計」

12:00-13:00
お昼休み

13:00-13:15
深谷肇一 (統計数理研究所)
「趣旨説明と簡単な概観」

13:15-14:00
深澤圭太 (国立環境研究所)
「空間構造を考慮した標識再捕獲法による個体密度推定」

14:00-14:45
市野川桃子 (中央水研)
「ビンナガの季節回遊率推定ー水産分野での標識調査とパラメータ推定ー」

15:00-15:45
熊谷直喜 (国立環境研究所)
「発見率の低い有害生物の駆除データからの残存生息数の推定:サンゴ捕食者オニヒトデのmultinomial mixturemodel」

15:45-16:30
柴田泰宙 (水産総合研究センター東北区水産研究所)
「調査用着底トロール網によるズワイガニの採集効率の推定」

16:45-17:30
TBA

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【12月12日(金)】10:00 開始 / 15:30 終了

10:00-10:45
飯島勇人 (山梨県森林研)
「複数の観測データを利用した状態空間モデルによるニホンジカ個体数の推定」

10:45-11:30
比嘉基紀(高知大・理)・山浦悠一(森林総研)
「市民データの調査努力量の地理的偏りを考慮した鳥類の広域分布推定」

11:30-13:00
お昼休み

13:00-13:45
先崎理之 (北海道大学)
「N-mixtureモデルを用いた湿地性鳥類の繁殖成功度の推定」

13:45-15:30
TBA

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開催趣旨

生態学の野外観察研究では、個体の見落とし、種同定の誤り、観察方法が標準化されていないなど、様々な機構に基づく異なるタイプの誤差がデータに付随する。 そのため、「ある地域に生息する生物の個体数を見積もる」といった素朴だが重要な生態学的課題を達成することも難しいことがある。 このような野外生態データから信頼性の高い推測を行うためには、野外生態調査に特有の観測過程を考慮した調査デザインと統計解析が必要となる。

このワークショップでは野外生態学研究で問題となる観測誤差の統計モデリングをテーマとして、個体数(密度)、地理的分布、デモグラフィ、 個体群増加率、群集動態などの推測において、観測過程を考慮した推定を行った研究事例の講演をお願いした。 対象となる生物、生態系は多岐にわたるが、観測誤差が興味のある変数の推定に及ぼす影響、 その影響を改善するために必要なデータ解析や調査デザイン等については、対象を超えて適用できる共通の考え方があるはずである。

なお初日の午前中には統計モデリングに関するチュートリアルをお願いした。 チュートリアルは確率分布・GLM(M)・AICなどについての知識と利用経験がある方には不要かもしれないが、そうでない方はこの機会にぜひ参加ください。

※参加の際は 深谷[kfukayaアットマークism.ac.jp] か島谷[shimatanアットマークism.ac.jp] までご一報いただけますと幸いです