年齢・時代・世代の違いを探る

--コウホート分析の方法--

統計数理研究所   中  村    隆 


  1. ベイズ型モデルとABIC

 通常の最尤法では識別問題のために解が不定となるので,パラメータの漸進的変化の条件を取り込んだコウホート・モデルを考える.ただし,この条件をきつくするとデータへのモデルのあてはまりが悪くなる.逆にゆるくすると解が不安定になってくる.そこで,隣り合うパラメータの差を小さくすることと,データへのあてはまりをよくすることとのバランスをとりながら,データの有意な情報を抽出するということになる.

 この目的を実現するために,ベイズ型モデルを想定し,エントロピー最大化原理に基づく Akaike(1980)ABIC最小化法によって最適モデルを選択する.


   目次
 1. はじめに
 2. コウホート表
 
3. コウホート分析
 
4. 識別問題とパラメータの漸進的変化の条件
 
5. べイズ型モデルとABIC
 
6. 分析例
   参考文献


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