連続最適化および関連分野に関する夏季学校とは

本夏季学校では, 連続最適化とその関連分野 (凸解析, 数値計算, 線形代数など) において現在活躍中の研究者からの講義と演習を通して, 基本的な事柄から最先端の動向までを整理・理解することを試みます. これにより, 学生を含む若手研究者の基礎力の養成および新たな研究テーマの発見を目指します. 同時に, 参加者によるポスターセッションにより, 交流の促進を図ります. 若手以外の研究者や隣接分野の研究をしている方の研究の幅を広げる目的での参加も歓迎します.

開催概要

  • 期間: 2022 年 8 月 8 日 (月) -- 10 日 (水)
  • 会場: 統計数理研究所とオンライン会議システム Zoom での同時開催 (状況により変更の可能性あり)
    • 現地メイン会場: 統計数理研究所 2 階 大会議室 (アクセス)
    • オンライン会場: 参加申込いただいた方のみにお伝えします.
  • 参加費: 無料
  • 問い合わせ先: 田中未来 (統計数理研究所) <mirai 🐧 ism.ac.jp>

講義概要

偏微分方程式制約つき最適化問題とその応用

  • 講師: 畔上秀幸氏 (名古屋産業科学研究所)
  • 概要: 本講義では, 偏微分方程式の境界値問題が等式制約として課されたときの最適化問題の構成法と解法, さらにはそれらの応用について考えてみたいと思います. 設計変数として, 領域の変動を表す関数を選べば, 領域変動型の形状最適化問題とよばれる問題になります. 偏微分方程式の係数関数として密度を表す関数を定義して, それを設計変数に選べば, 密度変動型の位相最適化問題とよばれる問題になります. 講師は, それらの問題に魅せられて長年研究してきましたが, 最近になって, 設計変数の選び方によって, 様々な逆問題を含む応用が可能になることを実感しています. そこで, 今回はあまり形状や位相といった具体的なイメージに固執することなく, それらの問題を偏微分方程式の境界値問題の中に設計変数を定義したときの最適化問題の例としてとらえてみたいと思います. それらの問題の特徴は, 偏微分方程式の境界値問題が定義された領域上で設計変数が関数として定義される点です. 関数を変数にして汎関数の停留条件を論じる理論として変分法が知られていますが, 本講義では, それを関数空間上で考えてみたいと思います. その結果, 有限次元空間で考えられてきた最適化理論がわずかな修正で適用可能になることがわかります. その修正とは, 微分をフレッシェ微分に置き換えて, 勾配を双対空間の要素とみなすことです. その結果, 勾配法やニュートン法を自然な形で拡張できることがみえてきます. 本講義の内容は参考文献および参考教材に詳述されています. 演習にはプログラム教材を使いたいと思います. 各自 PC をご用意ください.
  • 参考文献
  • 参考教材 (名大の授業から「最適設計特論」で検索)
  • プログラム教材
  • 資料: TBA.

ロバスト最適化モデリング入門

  • 講師: 後藤順哉氏 (中央大学 理工学部 ビジネスデータサイエンス学科)
  • 概要: Ben-Tal and Nemirovski の一連の研究 (1998, 1999, 2000) に端を発し, ロバスト最適化と呼ばれる不確実性を考慮した最適化技法が数理最適化の研究分野として一定の存在感を保っています. ロバスト最適化は最適化モデルが依拠するパラメータが想定する範囲で最も都合悪く動いた場合の最適を目指すもので, ゲーム理論や制御理論など様々な分野でも古典的に用いられてきた考え方に基づいています. この講演では 1990 年代終わり頃から始まる数理最適化分野におけるロバスト最適化の研究の文脈に現れる代表的なモデリング技法についてのチュートリアル的な内容を, 研究分野展開の時系列的な流れに沿って話します. 特にいくつかの代表的なモデルについて, モデリングの含意を巡る部分に焦点を当てます. そのため, 前半では主に観測量そのものに不確実性を考慮したモデリングを紹介し, 後半では期待値の形で表される表現に対し, その確率分布に不確実性があることを想定した分布的ロバスト最適化のモデリングを紹介します. 本講演では 1 期先の不確実性のみのケースに限定し, 特に, リスク尺度との関係や確率計画のモデリングとの関係や, そもそも最悪ケースを考えることの含意が何なのかについて考えます.
  • 参考文献
  • 資料: TBA.

ポスターセッション

参加者同士の交流を促進するために, 現地参加者のうち希望者にポスター発表をしていただく機会を設けます. 論文として発表済みの研究の紹介から進行中の研究に関する議論まで幅広く受け付けます. 具体的な実施方法は発表者数が確定してから決定します. ポスターセッションのオンライン配信を行なう予定は今のところありません.

時間割 (予定)

以下の時間割は現時点での予定です. 変更となる可能性があります.

8/8 (1 日目)

  • 13:00--13:05 オープニング
  • 13:05--14:05 偏微分方程式制約つき最適化問題とその応用 講義
  • 14:15--15:15 偏微分方程式制約つき最適化問題とその応用 講義
  • 15:25--16:25 偏微分方程式制約つき最適化問題とその応用 講義
  • 16:35--17:05 偏微分方程式制約つき最適化問題とその応用 演習
  • 17:30--19:00 ポスターセッション (予定)

8/9 (2 日目)

  • 10:00--10:30 偏微分方程式制約つき最適化問題とその応用 演習
  • 10:40--11:40 偏微分方程式制約つき最適化問題とその応用 演習の発表・解説および総括
  • 11:40--13:00 休憩
  • 13:00--14:00 ロバスト最適化モデリング入門 講義
  • 14:10--15:10 ロバスト最適化モデリング入門 講義
  • 15:20--16:20 ロバスト最適化モデリング入門 講義
  • 16:30--17:00 ロバスト最適化モデリング入門 演習
  • 17:30--19:00 ポスターセッション (予定)

8/10 (3 日目)

  • 10:00--10:30 ロバスト最適化モデリング入門 演習
  • 10:40--11:40 ロバスト最適化モデリング入門 演習の発表・解説および総括
  • 11:40--11:45 クロージング

旅費補助

遠方からの学生の現地参加者でポスターセッションでポスター発表をしてくださる方に限り旅費の補助が可能です. ご希望の方は現地参加申込の際に併せてお申し込みください (締切: 6/17 23:59). なお, 予算に限りがありますので, ご希望に添えない場合もございます. 旅費補助を申し込んでもこちらからの連絡があるまで航空券や宿泊の手配はしないでください.

宿泊

宿泊の斡旋は行ないません. 立川駅周辺には複数の宿泊施設がございます. 各自でご予約ください.

現地開催の有無に関する基本方針

夏季学校当日に東京都が緊急事態宣言の対象となることが明らかとなった時点で現地開催は中止します. その場合, ポスターセッションは短い口頭発表などの代替のオンラインイベントに切り替えます. なお, 夏季学校当日に東京都が蔓延防止等重点措置の対象となっても緊急事態宣言の対象でなければ, 原則として現地開催は決行します. 出張にあたっては, 参加者各自の所属機関の方針に従ったり, 当日の体調を見たりして, 無理のないようにしてください.

感染防止措置

ご入館の際には手指の消毒と検温へのご協力をお願いいたします. また, 飲食などのやむを得ない場合を除き, 館内ではマスクのご着用をお願いいたします. 現地メイン会場では着席時に参加者同士の距離が 2 メートル以上離れるような座席の配置とします. 演習と昼食の時間帯はメイン会場の他にサブ会場を用意します. ポスターセッションではポスター同士の間隔が 2 メートル以上離れるような配置とします. いずれの会場も適度な換気を行ないます.

参加申込

  • 参加希望の方は全員, 下記の申込フォームからお申し込みください. 締切は設けませんが, 夏季学校当日までに必ずお申し込みください.
  • 現地参加希望の方は上記の参加申込に加えて下記の申込フォームからお申し込みください. ポスター発表と旅費補助についてもこのフォームからお申し込みください. それぞれ締切が異なりますのでご注意ください.
    • 現地参加申込: こちらで受付中です (締切: 7/29 23:59).
    • ポスター発表申込: 現地参加申込フォームで受付中です (締切: 7/15 23:59).
    • 旅費補助申込: 現地参加申込フォームで受付中です (締切: 6/17 23:59).
  • いずれも定員に達した場合は早めに受付を終了することがあります. また, 申込完了後に確認のメールが届きますのでご確認下さい. 確認のメールが届かない場合はお問い合わせ下さい.

世話人

過去の連続最適化および関連分野に関する夏季学校

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