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公募型人材育成事業

平成30年度活動紹介

30-思考院-7001 『統計サマーセミナー2018』

統計学を専攻する全国の若手による研究交流ワークショップ

2018年8月5日から8月8日の4日間、岐阜県岐阜市の長良川観光ホテル石金で統計数理研究所公募型人材育成事業採択課題の「統計サマーセミナー2018」が開催されました。参加者は55 名でした。本セミナーの目的は、若手に研究発表の機会を与え、将来統計学の発展を担う学生・研究者、あるいは実社会で企業人として統計学を使いこなせるような人材を育成することです。多くの研究者・学生が、何らかの個別科学の学部学科等に所属しながら統計学まわりの研究をしている環境下において、個別科学での統計の使われ方に触れ、視野を広げることがセミナーの大きな狙いです。このセミナーには、合宿形式であるため、講演外の時間で心おきなく討論が可能という利点がありますが、実際毎晩のセッション終了後は、毎晩遅くまで激しく積極的な議論が繰り広げられ、統計各分野間での活発な交流が行われました。また、野村総合研究所 福島健吾氏、東京大学 大森裕浩氏による招待講演を設け、研究の初期段階からの推移や詳細な過程なども聴くことができました。このような内容が学会やシンポジウムで語られることは少なく、参加者にとって貴重な機会となったことと思います。

30-思考院-7002 『入門:感染症数理モデルによる流行データ分析と問題解決』

※詳細は2018年度統計数理研究所夏期大学院のページをご覧ください。

30-思考院-7003 『第13回Biostatisticsネットワーク』

医学統計学を専攻する大学院生の研究交流のためのワークショップ

2018年8月31日9月1日にキャンパスプラザ京都において、統計思考院の公募型人材育成事業の一環として「第13回Biostatisticsネットワーク」を開催した。本行事は、医療統計学を専攻する国内の大学院生の研究交流を目的として毎年行われており、今回は京都大学、大阪大学、大阪市立大学、久留米大学、北里大学、静岡大学、東京理科大学、総合研究大学院大学の8大学から教員と学生を合わせ89名の参加があり盛会となった。本会の大きな特徴は、準備や運営も各参加大学からの学生委員が主体となって行い、その過程でも交流が深められるという点にある。今回は4つのセッションにおいて各大学の学生から、欠測データ解析、デザインなどの医療統計方法論に関する問題、具体的なデータ解析やデータマネジメントなど多彩な内容の研究発表があり活発な討論がなされた。また、1日目の最後には、東京大学の大庭幸治先生による招待講演があり、豊富な経験と知識をもとにしたその内容は、参加学生の大変良い刺激になった。

30-思考院-7004 『初中等から大学等高等教育・EBPMに資する社会人教育を繋ぐデータサイエンス教育の体系化に関する研究ワークショップ』

統計教育・統計研修に関係する教員、研究者、行政職員、企業実務家等によるワークショップ

初中等教育から高等教育に至るデータサイエンス教育体系化、そしてEBPMに資するデータサイエンス高度専門職能教育(とくに全国にまたがる地方行政職)への接続に至るデータサイエンス教育の系統性を研究することを目的とした3回のワークショップが開催されました。1回目は、2018年7月8日に国際会議場京都テルサにおいて、「理数系教員授業力向上研修(京都)」として、国際統計協会統計リテラシープロジェクトと連携し、国内外の講演者を交え、Society5.0に向けたデータサイエンス人材育成をテーマに研究交流を行いました。参加者は150名を超えました。2回目のワークショップは、2018年12月24日に富山県立富山中部高等学校において、「理数系教員授業力向上研修(富山)」として、富山県教育委員会と連携して開催されました。テーマは、新学習指導要領に対応した高等学校数学科における統計に関する授業力向上で、県内高校教員60名の参加がありました。3回目のワークショップは、2019年3月2日に実践女子大学において、「理数系教員授業力向上研修(東京)」として、スーパーサイエンスハイスクールでの統計・プログラミング課題探求や高大・社会連携の取り組みをテーマに開催し、130名を超える参加者がありました。

30-思考院-7005 『ネットワーク科学セミナー』

ネットワーク科学を研究キーワードにもつ若手によるワークショップ

平成30年8月29日から8月31日の3日間、統計数理研究所内セミナー室1、2において、公募型人材育成事業の助成によりネットワーク科学セミナー2018を開催いたしました。多岐に亘る学問分野で「ネットワーク科学」をキーワードに研究を行っている若手研究者を対象に、分野の垣根を越えて議論することで相互理解を深めること、分野横断的な情報共有の場を提供することを目的として、昨年度に引き続き研究会を企画しました。「経済・社会」、「情報・数理」、「医学・生物」に関して合計9件の全体講演および30件のポスター講演で構成された本研究会は、85名の参加者がありました。また、平成31年2月22日には、ネットワーク科学セミナー:データ科学への応用と題した小規模研究会を開催し、11名の参加がありました。ネットワーク科学をデータ科学へ応用する研究に関する話題提供・情報共有を行う目的で5つの講演が行われ活発な議論が行われました。2つの研究会ともに盛況のうちに会を終えました。