短期集中研修『多変量生存時間解析コース』
- 短期集中研修
- 多変量生存時間解析コース
概要
医学研究では, 個体に対して複数のイベント(例えば, 患者の疾患増悪と死亡)が観察されることが多い。 これらイベントが各々に固有の意味をもつとき, 単一のイベントのみに焦点をあてた古典的な(単変量)生存時間解析では包括的な統計的推測ができない。 イベント全体を扱うためには, 事象間の相関構造のモデリングが必要となる。また疫学研究や臨床研究では, 個体がクラスター(家族や施設)に属する場合もあり, クラスターによる相関構造モデリングも要する。
「多変量生存時間解析」は, 複数のイベントやクラスター構造などを包括的に扱う統計手法である。 多変量生存時間解析の統計モデルは1980年代から活発に議論されはじめ, その必要性は現代でも広く認識されている。 相関のある経時データ解析のモデルと類似だが, 生存時間解析特有の概念(打ち切り・ハザード等)も考慮する必要もある。 多変量生存時間解析の利点・特徴を理解し, 医療・健康データ解析に活用するためには, 代表的なモデルと統計的推測法を理解することが必須となる。
多変量の枠組みを理解することにより, 単変量解析で困難な課題である非独立打ち切り, 競合リスクの扱いは勿論, クラスター構造をもつデータなどの解析において深い洞察を得ることができる。
本コースでは, まず単一のイベントの生存時間解析の基本的な考え方を理解する。 その後, 多変量生存時間解析のモデル(フレイルティモデル・コピュラモデルなど)を習得する。 発展的内容(打ち切り・競合リスク解析, 代替エンドポイント検証法など)の例を通してさらに理解を深める。 本コースでは, Rを用いた解析を行う。
オーガナイザー・講師
開催要項
日程 |
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会場 | 統計数理研究所 セミナー室6【A508】 東京都立川市緑町10-3 (アクセス・地図) *ホワイトボードによる講義形式+PCでの演習 |
参加費 | 無料 旅費・宿泊費の補助あり |
募集人数 | 15名程度 |
募集条件 |
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応募方法 |
Peatixでの募集開始:2023年6月19日(金)AM12:00 ◇後日対象者の方には選抜試験のご案内をメールにて送らせていただきます。 |
コースの構成
第一部 |
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第二部 |
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第三部 |
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第四部 |
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その他 | 予習課題・宿題・試験・クイズ・最終レポート作成していただきます。 合格の場合は認定証を発行いたします。 |
・ 終了後の成果報告
・ 受講者アンケート結果