生物統計学基礎コース
- 教育コース
- 生物統計学基礎コース
概要
臨床研究・疫学研究で必要となる生物統計学の基礎について学ぶ入門レベルのコースです。1990年代以降の科学的根拠に基づく医療(evidence-based medicine)の振興により、現代の医学研究では、既に、高度な統計解析は必須のものとなっており、ロジスティック回帰分析やCox回帰分析などの多変量モデルを用いた解析も一般的に行われるようになりました。
本コースは、国際学術誌に報告される臨床研究・疫学研究のエビデンスを正しく読み解くために必要となる統計学について、これから生物統計学を新たに学ぶ方、また、改めて統計学を系統的に学び直したい医学研究者などを対象として、必要最低限の数式のみを用いた平易な解説を行います。
また、統計解析ソフトウェアRを用いて、これらの統計解析を実行するためのハンズオンおよび実習を行います。特に、表計算ソフトを扱う程度の簡便な操作でRによる統計計算を実行することができるEZRというアドインを用いた解析方法について解説を行います。
講義・実習には、New England Journal of Medicine誌やJAMA誌などに掲載された臨床研究・疫学研究の具体的な事例を用いて、実践的な理論と方法の習得をめざします。
オーガナイザー
野間久史 准教授(統計数理研究所)
コースの構成
- イントロダクション:医学研究になぜ統計学が必要なのか?
- 記述統計とEZRの基礎
- カテゴリカルデータの解析
- 信頼区間と連続変数の2群の比較
- 分散分析と3群以上の比較
- 線形回帰分析と相関分析
- ロジスティック回帰分析
- 生存時間解析
- 種々の研究デザインと統計解析
- サンプルサイズの設計
※本年度の教育コースは少人数制で実施予定のため、一般参加者の募集はありません。