第 8 回研究会

  • 日時: 2019 年 9 月 7 日 (土) 13:30--18:00 (開場は 13:00 頃)
  • 会場: 中央大学 後楽園キャンパス 3 号館 3 階 3300 号室 (交通アクセス, キャンパスマップ)
  • 講演 1
    • 講演者: 二反田篤史氏 (東京大学 大学院情報理工学系研究科 数理情報学専攻)
    • 講演題目: 高次元ニューラルネットに対する勾配法の大域収束性と汎化性能解析
    • 講演概要: 深層学習モデルを含む高次元ニューラルネットに対する最適化手法の大域収束性は機械学習における一つの大きな問題であるが, Neural Tangent Kernel (NTK) と呼ばれるニューラルネットが定めるカーネルの解析を通して近年部分的に解決され始めている. 本発表ではまず, NTK についての関連研究を概説する. 既存研究の多くは回帰問題を対象とし NTK の正定値性が重要な役割を担うが, 本研究では識別問題に対しては NTK によるデータの識別可能性がより本質的な仮定である事を示す. そして現実的なサイズの二層ニューラルネットの下, 勾配法の大域収束性と汎化誤差評価を与える.
  • 講演 2
    • 講演者: 池田思朗氏 (統計数理研究所, 国立天文台, Kavli IPMU)
    • 講演題目: ブラックホールシャドウの撮影とイメージング
    • 講演概要: 2019 年 4 月 10 日に世界 6 箇所同時に記者会見が開かれ, Event Horizon Telescope (EHT) の最初の研究成果として, ブラックホールシャドウの画像が公開された. この画像は電波干渉計によって得られたものだが, 電波干渉計でイメージを得るためには, 計算機上での処理が必要となる. その最終段階ではイメージングと呼ばれる処理が行われる. 今回の観測は史上初となるものであったため, このイメージング法の更新も必須であった. 最終的に公開された画像には複数の方法が貢献しているが, 我々もスパースモデリングの手法を導入し, EHT のイメージングに貢献した. 本講演では電波干渉計の仕組みとスパースモデリングの概要を説明し, EHT イメージングにおいてどのように用いられたのかを解説する.
  • 参加費用: 無料
  • 参加資格: 自由 (会員/非会員不問)
  • 事前申込: 不要
  • 参加者数: 36 名