第 9 回研究会

  • 日時: 2019 年 12 月 21 日 (土) 13:30--18:00 (開場は 13:00 頃)
  • 会場: 中央大学 後楽園キャンパス 6 号館 7 階 6701 号室 (交通アクセス, キャンパスマップ)
  • 講演 1
    • 講演者: 神山直之氏 (九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所 / JST さきがけ)
    • 講演題目: 片側のみが選好順序を持つ多対一無羨望マッチング問題
    • 講演概要: Gan, Suksompong, and Voudouris (Mathematical Social Sciences 101 (2019), 104--106) は, 片側のみが選好順序を持つ一対一マッチング市場において, 無羨望マッチングの存在性を判定し, さらに存在するならば無羨望マッチングを求める問題が多項式時間で解けることを示した. 本発表では, この結果の多対一マッチング市場への拡張を考える. 具体的には以下の 2 つの拡張を考える. 1 つ目の拡張はマトロイド制約の導入である. 2 つ目の拡張は強い無羨望性の導入である. 本発表ではこれらの拡張に対する多項式時間可解性および計算困難性に関する成果を発表する.
  • 講演 2
    • 講演者: 高口太朗氏 (LINE 株式会社 Data Lab)
    • 講演題目: 構成的なモデルの視点からネットワーク科学を捉え直す
    • 講演概要: 現実に見られる事物のつながりの構造について考察するネットワーク科学は, 1990 年代末にその端緒が開かれ, 以後 20 年以上に渡り進展している. これまでにネットワークの構造を特徴づける様々な指標や手法が考案され, 一見全く異なる対象 ---WWW, 航空網, 社会ネットワークなど--- の間に共通する構造的な特徴が見い出されてきた. ここで一歩視点を引いて, それらの様々な指標や手法自体の特徴を調べる上では, 構造を制御可能なネットワークのモデルが役立つ. 本講演では, そのようなモデルのうち指数ランダム・グラフと確率的ブロックモデルを中心にとりあげ, その性質についてレビューを行う. また, 発展的な話題として, 時間変化するネットワークデータに対する研究についても紹介したい.
  • 参加費用: 無料
  • 参加資格: 自由 (会員/非会員不問)
  • 事前申込: 不要
  • 参加者数: 24 名