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公募型人材育成事業

2022年度活動紹介

2022-思考院-7001 『ネットワーク科学を研究キーワードにもつ若手による研究会』

2022年8月23〜25日の三日間、同志社大学今出川キャンパス良心館の現地開催およびオンライン配信のハイブリッド形式で、公募型人材育成事業の助成によりネットワーク科学研究会2022を開催しました。「ネットワーク科学」をキーワードに研究を行っている若手研究者を中心に、分野横断的に議論することで相互理解を深めること、情報共有の場を提供することを目的として企画しました。

オンライン参加も含めて計120名の参加登録があり、6件の全体講演、6件の大学院生による講演、26件のポスター講演がありました。脳のネットワーク解析から共著者関係のネットワーク解析、さらに経済学の数理モデルまで様々なトピックの講演があり、分野の垣根を超えた活発な議論が行われました。当分野と関連分野の大学院生・若手研究者の交流を深める貴重な機会となりました。貴研究所のご支援に感謝申し上げます。

2021-思考院-7002 『統計サマーセミナー2022』

統計サマーセミナー2022は2022年8月6日から8月9日まで,宮崎フェニックス・シーガイア・リゾートとオンラインのハイブリッドで行われた.

経済,経営,社会,農学,理学,医学,工学,など多くの分野で活用される統計科学を学ぶ学生や若手研究者にとって,各自の専門分野だけでなく,その周辺や別分野での理論発展や利活用を知ることは大変有意義である.このような異分野交流は,特に当該分野の学生や若手研究者のキャリアパスが多様になってきた今だからこそ,統計科学の今後の発展に強く寄与できると期待される.

本セミナーの目的は,研究発表の場を通じて将来の統計科学の発展を担う学生・研究者,あるいは実社会で企業人として統計科学を使いこなせるような人材を育成することにある.特に本セミナーで重要とすることは,研究発表・討論を通じた若手同士の交流である.多くの研究者・学生が,何らかの個別科学の学部学科等に所属しながら統計科学周辺の研究をしている現在の環境下において,研究早期の段階からいろいろな個別科学での統計の使われ方に触れ,視野を広げることは極めて重要であり,そのひとつの機会を与えるのがこのセミナーである.実際にセミナーでは非常に多くの成果を得ることができた.まず,この人材育成事業による旅費の補助もあり,現地32名, オンライン54名の研究者・学生,社会人の参加者を集めることができた.これにより,視野を広げるための十分多様な研究紹介が可能となり,活発な議論・討論をすることもできた.これにはこのセミナーならではの理由がある.まず,皆の年齢が近いため,遠慮のない質問・討論が行われることが挙げられる.また 2 回の招待講演を設け,特に学会講演では聴く機会の少ない研究初期段階での問題点やこれまでの研究過程の紹介なども講演者に紹介していただいた.加えてこの人材育成事業による補助でバーチャル空間Gather.townが利用可能となり,現地・オンライン参加の全員が講演外の時間での討論が可能となった.実際,毎晩のセッション終了後は,遅くまで激しく積極的な議論が繰り広げられ,各自が疑問点や様々な主張を繰り広げ,統計各分野間での活発な交流ができたといえる.すべての参加者にとって,実質的に得るところが大きいセミナーとなった.

2022-思考院-7003 『データ同化夏の学校』

※詳細は2022年度統計数理研究所夏期大学院のページをご覧ください。

2022-思考院-7004 『理数系教員統計・データサイエンス授業力向上研修集会』

本ワークショップは、データサイエンス系人材としてビッグデータを利活用する学問分野と情報科学技術・統計数理科学分野の両分野に関する知識を持ち,多様な融合領域で能力を発揮できる人材を育成するため、初中等教育から高等教育に至る統計・データサイエンス教育体系化の枠組みおよび職業教育への接続のあり方を調査研究し、現状と課題・将来方向に向けた情報共有を国内外の関連する教育推進組織と連携して行い、理数系関連の教員の授業力向上を図ることを目的に開催するもので、本年度は、AI/デジタル社会を担う人材育成と教育体系~新課程における統計・データサイエンス教育の円滑実施と高大社接続・産学連携授業~を共通テーマとして、ワークショップを兵庫県と宮崎県で開催した。

2022-思考院-7005 『探索的ビッグデータ解析と再現可能研究』

ワークショップは、2022年8月28日(日) にZoomウェビナーを利用しオンラインで開催され、126名の参加者があった。講演では、大規模財務データに対して再現可能性を保ちながら前処理・可視化・統計モデリングを行うことが具体的な事例を利用して説明された。特に、昨年度に引き続きデータ解析環境の構築や前処理・ラングリングに関する技術的側面、ビッグデータ解析に関する理論的側面、さらに可視化によって企業行動の実態を明らかにするといった実学的側面から紹介された。さらに、大規模な地理情報データや、株価に関するティックデータの前処理や解析についても、その分野を専門とする研究者から詳細な報告があり、2021年度より多様な学術領域にわたってビッグデータ解析に関する情報が共有された。

2022-思考院-7006 『連続最適化および関連分野に関する夏季学校』

2022年8月8日から10日にかけて, 統計思考院公募型人材育成事業として, 連続最適化および関連分野に関する夏季学校が開催されました. 本夏季学校は, 連続最適化とその関連分野における基本的な事項から最先端の動向までを整理・理解し, 学生を含む若手研究者の基礎力の養成および新たな研究テーマの発見を目的として 2021 年から開催しているものです. 今年は講師として名古屋産業科学研究所の畔上秀幸先生と中央大学の後藤順哉先生をお招きして, それぞれ偏微分方程式制約つき最適化問題とその応用, ロバスト最適化モデリング入門と題した講義と演習をしていただきました. 昨年は Zoomのみによる完全遠隔開催でしたが, 今年は現地と遠隔の併用開催としました. 現地会場でのポスターセッションでは参加者同士の議論が盛んに行なわれました. やはり現地参加は遠隔参加とは比較にならない効果があるように思います. 一方で, 遠隔参加は気軽に参加できるという長所もあります. 現地と遠隔を合わせて 122 名と多くの方にご参加いただくことができました.

2022-思考院-7007 『第17回Biostatisticsネットワーク』

2022年9月2日・3日に「第17回Biostatisticsネットワーク」を現地参加(横浜市立大学金沢八景キャンパス)/オンラインのハイブリッド形式で開催した。本行事は、医療統計学を専攻する国内の大学院生の研究交流を目的として毎年行われており、今年は阪大、大阪公立大、北里大、京大、静岡大、東大、東京理科大、北大、横浜市大の9大学から教員と学生合わせて127名の参加があり盛会となった。本会の大きな特徴は、準備や運営も各参加大学からの学生委員が主体となって行い、その過程でも交流が深められるという点にある。今回は5つのセッションにおいて各大学の学生から、臨床試験方法論、統計的因果推論、医療データベースを用いた実データ解析など多彩な内容の研究発表があり活発な討論がなされた。また初日の最後には各大学の教員と学生さんたちが懇談するMeet the Professorセッション、2日目最後は横浜市立大学 山本紘司先生による特別講演「統計コンサルテーションからの研究課題」を実施した。

2022-思考院-7008 『数学を用いる生物学:理念・概念と実践・方法論』

2022年7月20日から21日にかけて、統計数理研究所3階第1-2セミナー室において、累計45名の会場参加者及び20名のzoom視聴者により本ワークショップは遂行された。

2022-思考院-7009 『地球科学データへの統計数理・手法適用に関するワークショップ』

2022年9月22から23日の2日間に渡って、Zoomと統数研会場を用いたハイブリット開催で統計数理研究所公募型人材育成事業採択課題「地球科学データへの統計・数理手法適用に関するワークショップ」が開催されました。参加者は15名でした。本ワークショップは、これからの地球科学の未来を担う若手研究者を中心に、それぞれが研究対象としているデータの取り扱い (取得方法や性質)、用いている手法、特に統計・数理手法、普段から抱いている“疑問”について共有するとともに、新しい統計数理手法を学ぶ機会を提供し、疑問の解決方法や新しい疑問の創出を通した分野の発展を目指して開催しました。ハイブリット開催であるため遠方からの参加が可能で時間の縛りも少なく、また会場への参加者の皆さんには休憩時間を使った議論をして頂き、分野を超えた研究者・学生さんの参加もあり、様々な角度からの疑問やコメントが寄せられ、積極的な議論が繰り広げられました。このことは参加者の皆様にとって貴重な機会となったことと思います。