<開催日時>
2024年7月22日(月)
※終了しました たくさんのご参加をありがとうございました |
■13:00~13:15 開会の挨拶・統計数理研究所リスク解析戦略研究センター紹介 加藤 昇吾 (統計数理研究所・リスク解析戦略研究センター長) |
<チュートリアル講演> ~ 人工知能(AI)のセキュリティ・プライバシー ~
座長:村上 隆夫(統計数理研究所・准教授)
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■13:15-14:05 「AIを用いた符号化技術に対する敵対的攻撃の脅威について」 披田野 清良
(KDDI総合研究所 セキュリティ部門・エキスパート)
AIの通信応用に関する研究開発が加速化し、深層学習を利用した符号化技術に関する検討が盛んに行われている。
それらの技術は従来手法よりも優れた符号化性能を示すことから、次世代通信を支える基盤技術としての期待が高まっている。
しかし、AIはセキュリティ上の懸念を内包することが知られており、敵対的サンプルやポイズニング等の敵対的攻撃の脅威が顕在化して以来、
世界中の研究者が多種多様なAIを対象として分析・検証を実施している。
本発表では、AIを用いた符号化技術に対する敵対的攻撃として、ユーザのQoEを低下させる新たな概念の攻撃を紹介する。
本攻撃は、実世界の条件に配慮した脅威モデルの下、敵対的攻撃を最適化問題として設定することで、
実現性の高い攻撃を構成しながら、その効果を最大化する。本発表では、それらの攻撃による下流タスクへの影響等を踏まえながら、
本攻撃が符号化技術に及ぼす脅威について説明する。
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■14:05-14:55 「差分プライバシーによる安全な連合学習」 髙橋 翼
(LINEヤフー研究所・上席研究員)
機械学習・AIが日常生活の様々な側面に組み込まれている現代において、データプライバシーの重要性はますます高まっています。
連合学習(Federated Learning)は、大規模な機械学習のために設計されたスケーラブルでプライバシーを重視した分散型のフレームワークです。
さらに近年の連合学習には、厳格なプライバシー保証を提供するために差分プライバシーの導入が進められています。
本セッションでは、差分プライバシーを用いた連合学習の基本的な考え方と応用事例を概観し、
最新の研究動向である秘密計算との統合(Secure Aggregation)についても紹介します。
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休憩 14:55-15:15 |
<特別講演>
座長:山下 智志(統計数理研究所・副所長)
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■15:15-15:50 「地すべりリスク評価のための統計的時系列モデルを利用した地表面速度の分析」 井本 智明
(静岡県立大学 経営情報学部・講師)
近年、地球温暖化に伴う水循環の活発化から強力な豪雨や台風の発生が増加し、
それに伴う土砂災害が頻発している。降雨による斜面での土砂災害の発生を予測
する方法として斜面モニタリング法が有効であることが知られている。これは地
下水位や斜面変形を常時計測することで異常を読み取ることを目的としている手法である。
モニタリングから得られる履歴情報や降雨情報から将来的な地下水位
や斜面変形を迅速かつ適切に予測できる方法を確立できれば、土砂災害に対する
警報・避難対策への応用とその信頼性の向上が期待でき、被害を軽減させるのに
役立つと考えられる。本研究では、斜面モニタリング情報に対する統計的時系列
モデルを利用した分析を行ったので、その結果について報告を行う。
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■15:50-16:25 「治水計画に用いられる極値統計の数理」 北野 利一
(名古屋工業大学 工学専攻社会工学領域・教授)
いわゆる100年に1回の大雨という表現の年数は,再現期間として,土木工学ならびに極値統計学で定義され、実務でも用いられる重要な概念である。
他にも、確率降雨量、確率流量、確率波高、確率潮位など、これらは再現期間に応じた再現レベルであり、治水計画の出発点となる基礎的な数値である。
これらの値は、伝統的には、観測記録に対して統計解析により推定される。
近年では、観測記録の代わりに、気候モデルに基づいた地球シミュレータによる出力結果であるアンサンブル標本を用いることも試みられている。
統計数理の観点では、漸近理論による極値分布が適用できるかどうかが、やはり根本的な問題となる。
これに加えて、多変量極値として、降雨量と流量の従属関係や、気圧降下量や風速を発生要因とする高潮・高波の極値の相互関係を検討する際には、
さらに本質的な鍵が必要となる。このような極値統計とその応用に関するtailとtaleについて紹介する。
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■16:25~16:30 閉会の挨拶
椿 広計 (統計数理研究所・所長) |