リスク解析戦略研究センターシンポジウム
----- データサイエンスが切り拓く資源管理のフロンティア -----


<開催日時>
2023年7月25日(火)13:00~16:25
【オンライン開催・参加費無料・要申込】
リスクシンポジウムポスター
<参加申し込み>
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各講演の資料・映像・音声は発表者の著作物であり、著作権法による保護対象です。
これらを他者に渡したり、インターネット上にアップロードする行為はご遠慮ください。
また、視聴時に撮影・録画や録音はお控えくださるようにお願い申し上げます。

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※「資料ダウンロードページ」にて、講演資料の一部を事前公開予定です。
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[登録者管理担当]
E-mail: ism-rp[at]grp.ism.ac.jp ([at]を@にご修正ください)

プログラム

司会:山下 智志(統計数理研究所・副所長)
■13:00~13:15  開会の挨拶・統計数理研究所リスク解析戦略研究センター紹介
加藤 昇吾
(統計数理研究所・リスク解析戦略研究センター長)
<チュートリアルセッション> ~ 時空間統計分析と資源管理最適化 ~ 
座長:吉本 敦(統計数理研究所・教授)
■13:15~13:45 「成長関数の選択問題とその周辺」
加茂 憲一
(札幌医科大学 医療人育成センター・准教授)
生物の時系列成長を分析する際には、成長の挙動を数理的に表現する必要があり、その際には成長関数を用いてシグモイド型が再現されることが多い。 非線形の成長関数は、その導出過程や前提に依存して様々な種類が提案されてきたが、実解析においてどの成長関数を適用するかは、 経験則や先行研究に倣って決められることが多かった。 しかし、もしデータに適合しない成長関数が選択されている場合、その後の詳細解析において誤った結果や解釈に至る危険性がある。 そこで本報告では、詳細解析に進む前段階において必要なプロセスとして、実データに基づいた成長関数の選択問題に着目する。 成長関数選択の森林分野への実用例として、単木成長パターンに関するクラスタリングや、 頑健なパラメータ推定のためのリッジ推定といった成長データ解析が抱える問題に取り組んだ例を、 数値実験による妥当性の検証結果を交えながら紹介する。
■13:45~14:15 「時空間情報を活用した回帰モデルについて」
冨田 哲治
(県立広島大学 地域創生学部・教授)
地理情報システム(GIS)に基づくデータベースを利用して、地域毎に経時的に測定されたデータに位置情報を付与することで、 時系列データと地理空間データを融合した分析が可能となる。 ここでは、変数間の関係を分析する回帰分析において、時空間情報を活用するために変化係数を回帰モデルに導入する。 この変化係数を介して、位置や時間によって変化する関係を可視化することが可能となる。 ここでは、まず、回帰分析の基礎である重回帰モデルについて概説し、 変化係数の導入とその推定法、推定結果の可視化について、分析事例を交えて紹介する。
■14:15~14:45 「森林経営管理における時空間軸の意思決定」
木島 真志
(琉球大学 農学部・教授)
森林資源は他の農産物と異なり収穫が可能になるまで長い年月を要するうえに、管理する面積もより広大になる。 それゆえ、森林資源の利用に関しては時空間軸を考慮した意思決定が重要になる。 これまで、このような時空間の森林資源管理の意思決定をサポートすべく様々な数理最適化モデルが開発・応用されてきた。 近年は、野生動植物の生息地、炭素吸収源や災害リスクの軽減など、森林資源に対してより多くの機能が求められ、 上記のような数理最適化モデルについても、利用と保全の時空間パターンを考慮しながら、そのバランスを追求するといった、より複雑なものになっている。 本発表では、近年開発されている森林資源利用・管理の数理最適化モデルを理解する上で重要な基礎的概念やその基本構造について概観し、 その発展の方向性について簡単に紹介する。
休憩 14:45~15:00
<特別講演>
座長:山下 智志(統計数理研究所・副所長)
■15:00~15:40 「土砂災害リスクを考慮した林業適地抽出技術の開発」
光田 靖
(宮崎大学 農学部・教授)
近年、林業政策の中で林業適地を抽出するニーズが高まっている。 林業適地抽出においては、土地の特性を林業収益性と土砂災害リスクから評価し、収益性が高くかつ災害リスクが低い場所を探索することが重要である。 土砂災害リスクを評価する上で、土砂災害発生確率は非常に大きなファクターであり、 様々なアプローチでモデリングされてきた。 ここでは時系列の航空レーザー測量データを用いて斜面崩壊箇所を抽出し、 崩壊前の地形的な特徴から崩壊発生確率を推定するモデルについて紹介する。 斜面崩壊発生確率モデルを開発するためには、崩壊していない場所のサンプルも必要であるが、 斜面崩壊した面積は対象地全体の面積と比較すると小さいことから、非崩壊地のサンプリングを工夫した。
■15:40~16:20 「森林資源ランドスケープ管理の最適化とリスク制御」
吉本 敦
(統計数理研究所 リスク解析戦略研究センター・教授)
森林資源を取り巻く社会環境・自然環境が大きく変化し、資源管理において様々な災害リスクが発生して来ている。 再造林といった森林施業の放棄リスク、放棄に伴う土砂災害リスク、ナラ枯れにみられる病害虫の被害拡散リスクなどがある。 本講ではまず林分レベルの管理において放棄リスクを対象とした最適制御モデルの応用について詳説する。 次に病虫害の被害の拡散といったランドスケープレベルでのリスク制御を対象にした離散最適化モデルの応用について詳説する。 最後に生態系サービスの一つである受粉サービス拡散に対するランドスケープ最適化モデルを紹介する。
■16:20~16:25  閉会の挨拶
椿 広計
 (統計数理研究所・所長)
<主催>
統計数理研究所 リスク解析戦略研究センター
<共催>
医療健康データ科学研究ネットワーク
<その他>
本シンポジウムは、下記の2023年度公募型共同利用 重点型研究プログラムの助成を受けたものです。
「重点テーマ3:安全・安心な社会を持続するための統計科学」
<お問合せ先>
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構
統計数理研究所 リスク解析戦略研究センター事務局
E-mail: rcsec[at]ism.ac.jp([at]を@にご修正ください)