平成21990)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

2−共研−28

専門分類

4

研究課題名

大規模社会統計情報の解析モデルの研究

フリガナ

代表者氏名

サカモト ヨシユキ

坂元 慶行

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

調査実験解析研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

11 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

各種の社会調査データは,長期にわたる継続調査という面でも,複数の国における同時調査という面でも,大規模化しつつある。このようなデータを有効に利用するためには,より一層自動化度の高い手法を開発し,可能な限り少ない労働で有意な情報を検出できるようにすることが必要である。そこで,この研究では,その第一段階として,継続調査データ解析のためのモデルと,(国際比較データのような)多地域同一データ解析のためのモデルを開発することをめざす。


各種の社会調査データは,長期にわたる継続調査という面でも,複数の国における同時調査という面でも,大規模化しつつある。このようなデータを有効に利用するためには,可能な限り少ない労働で有意な情報を検出できる統計解析法を開発することが重要である。この研究では,このような意図の下に,以下のような研究を行った。
1.「日本人の国民性調査」や「13カ国価値観調査」などのデータを分析しやすい形式のファイルに編集した。
2.異国民間や異年代間など,異なるグループ間の意識ギャップを検出するためのモデルについて考察した。
3.継続調査から何を知り得て何を知り得ないかについて考察した。
4.最尤モデル以外のモデルのよさをも評価可能な情報量基準として,ブート・ストラップ法に基づく基準について考えた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

上記3に関して,1990年日本統計学会で,「継続調査から何が分かるか−「階層帰属意識」の規定要因の分析を例に」と題して報告した。


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

〈研究内容〉
大規模社会統計情報の解析システムの概要について検討しながら,いくつかの統計モデルを試作する。また,他方で,「社会階層と社会移動調査」,「13カ国価値観調査」などを,分析しやすい形式のファイルに編集する。これらのデータはモデルの有効性をチェックするために用いる。
〈共同研究の必要性〉
直井と海野は社会階層分析の観点から,武藤,上村,佐野は消費経済学の観点から,森は統計調査論の観点から,林田は計量経済学の観点から,大模規社会経済データ分析システムのあるべき姿について考える。石黒と中村は主として統計モデルについて考える。坂元はこれらの協力を得て,全般的な考察ならびにデータ編集作業を行なう。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

石黒 真木夫

統計数理研究所

上村 淳三

日本経済研究センター

海野 道郎

東北大学

佐野 美智子

日経産業消費研究所

直井 優

大阪大学

中村 隆

統計数理研究所

林田 実

北九州大学

武藤 博道

日本経済研究センター

森 博美

法政大学

吉野 諒三

統計数理研究所