平成51993)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

5−共研−50

専門分類

6

研究課題名

地震化学に関する時系列データの解析

フリガナ

代表者氏名

マツモト ノリオ

松本 則夫

ローマ字

所属機関

工業技術院地質調査所

所属部局

地質情報センター

職  名

主任研究官

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

地質調査所では、東海地震の予知を目的として、地下水位やラドン濃度を観測している。この各種の地下水データから地震や地殻変動による地下水位・ラドン濃度の変動のみを抽出し、相関関係を明らかにすることによって、地下水観測データによる地震予知手法を開発する。


本研究は観測した水位データや水中ラドン濃度などの地下水および地球化学データから、気圧・潮汐・降雨・温度などの観測条件の影響を情報量基準に基づいて最適に見積る、地震に関係するシグナルを取り出す方法を確立することと、取り出したシグナルと地震との関係を調べることが目的である。
本年度は水位データについて、状態空間表現とカルマンフィルターを用いた手法を開発した。さらに、静岡県榛原観測井の水位データに適用した。その結果、1981年から1993年までのデータから地震後の水位変化を16回抽出することが可能となった。さらに、地震前兆と見られる水位変化を4例検出することができた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

松本則夫・北川源四郎、地震にともなう水位変化検出のための時系列解析?状態空間表現の適用?、日本地震学会1993
年度秋季大会、平成5年10月28-30日

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

地質調査所では1978年より地下水位等の地下水観測を行っており、現在も継続中である。現状では地震と関連する地下水関連データの変動は数例のみであり、多くの場合、気象条件、機器の故障等によりデータが大きく変化し、目的とする地下水データの異常変動の検出は困難である。
これらのデータに最新の統計理論を用いた統計数理研究所作成の時系列ソフトウェアおよび本研究のための新作ソフトウェアを適用することによって、目的とする地殻変動や地震に関係する地下水観測データの抽出を効率的に可能となることが期待される。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

北川 源四郎

統計数理研究所

高橋 誠

地質調査所