平成17（2005）年度　一般研究２実施報告書

 

課題番号

17−共研−2021

専門分類

2

研究課題名

凸計画問題に対する内点法の研究とその統計および制御への応用

フリガナ

代表者氏名

オハラ　アツミ

小原　敦美

ローマ字

Ohara Atsumi

所属機関

大阪大学

所属部局

大学院基礎工学研究科

職　　名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅　費

0千円

研究参加者数

2　人

 

 

 

研究目的と成果（経過）の概要

非負実数や正定値対称行列集合を例とする対称錐と呼ばれる凸錐は，統計科学、システム制御理論、情報理論で様々な意味をもってしばしば現れる．一方，数理計画の分野では対称錐上の線形関数最適化のための高速アルゴリズムの研究が進展し，また幾何の分野でも対称錐は情報幾何的な構造が現れる典型的な例として理解されるようになってきた．
統計科学、システム制御理論、情報理論などにおける対称錐上の諸問題を凸最適化・情報幾何を中心とした観点から接近することが本研究の目的である．

本年度は所員の土谷隆氏との議論を中心に，江口真透氏の助言も得ながら議論や調査などをおこない，
下記のような研究成果が得られた。


1. 対称錐上の内点法の計算複雑度と Jordan 代数，許容領域の幾何学的性質の関係、
2. 対称錐上の最適化アルゴリズムの研究と統計科学、制御への応用、
3. 対称錐のうち特に半正定値対称行列錐の情報幾何学的な性質とその応用
4. 非加法的エントロピーから誘導される幾何に基づくいくつかの性質について

　
また、本研究に関連する情報源として次ページを記すものをあげておく。
研究成果１に関するもの　[1],[3],[4]
研究成果２に関するもの [2],[6]
研究成果３に関するもの [5]
研究成果４に関するもの [7]

 

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

[1] 土谷 隆: 層別最小二乗法 ?? 重み付き最小二乗法の極限 ??.
統計数理, 53巻 (2005), pp.391--404.

[2] L.Faybusovich, T.Mouktonglang and T.Tsuchiya: Implementation of Infinite-dimensional Interior-point Method for Solving Multi-criteria Linear-quadratic Control Problem.
Optimization Methods and Software, Vol.21 (2006), pp.315--341.

[3] Renato D.C.Monteiro and Takashi Tsuchiya: A Strong Bound on the Integral of the Central Path Curvature and its Relationship with the Iteration Complexity of Primal-dual Path-following LP Algorithms.
Research Memorandum No.958, The Institute of Statistical Mathematics, Tokyo, Japan, September 2005.

[4] 土谷 隆:層別最小二乗法と交差を用いた線形計画問題に対する内点法の解析と中心曲線の幾何学的性質.
日本OR学会第17回RAMPシンポジウム(於 シティ弘前ホテル, 2005年10月)予稿集, pp.~197--211.

[5] 小原：正定値行列完成と関連した話題について，
２００５年度統計数理研究所公開講座資料「情報数理のジャンクション?コーダルグラフとその周辺?」，
３５−４０　（２００５）

[6] A. Ohara and S. Eguchi: Geometry on positive definite matrices and V-potential function,
Research Memorandum No.950, The Institute of Statistical Mathematics, Tokyo, Japan, August 2005.

[7] A. Ohara: Affine differential geometric aspects of Tsallis statistics,
Proc. of the 2nd international symposium on Information Geometry and its Applications 51-57 (2005).

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

土谷　隆

統計数理研究所