平成51993)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

5−共研−84

専門分類

7

研究課題名

生物分類への統計的アプローチ

フリガナ

代表者氏名

オノヤマ ケイイチ

小野山 敬一

ローマ字

所属機関

帯広畜産大学

所属部局

畜産学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

5 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

生物分類には様々な立場があり、系統関係をどう考えるか、またそれをどう解析していくかについて見解がいろいろである。
本研究は、これらの様々な立場(数量分類、進化分類、分岐分類など)における概念と手法に対して統計数理的な立場からの考察を試みることにより、分類における基本的問題を総合的に整理することを目的とする。


生物分類の様々な立場(数量分類、進化分類、分岐分類など)における概念と手法に対して、基本的問題の検討を進めるとともに総合的に整理することを試みた。分類における基本的問題としては、類似性の概念分析を特に「醜いアヒルの仔の定理」と関連して行ない、また主に分岐分類学派の手法と基礎概念について研究を進めた。具体的解析として、オーストラリアのアリで一属で一亜科を構成するキバハリアリ属82種についての計測値と形質をデータベース化し、またアリ科の亜科の系統推定について分岐分類と数量分類の手法の比較を行ない、生物分類ソフトのリストアップと検討も行った。さらに、生物分類の様々な立場の解説と問題点の抽出を試みた(共同研究報告書として準備中)。
これらの結果から生物分類における諸問題への統計データ解析の応用可能性が開かれた。なお、統計数理研究所で開かれた第11回日本分類学会シンポジウム「系統推定におけるパターン認識」はこの研究に関連して本共同研究メンバーがオーガナイズしたものである。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

三中信宏,樹形と共通祖先:系統推定の対象と情報。第11回日本分類学会シンポ
ジウム。1993年7月30日。

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

ある動物群についての画像を含むデータベースを例としてとりあげ、各分類手法による結果の比較と解析を統計的データ解析的見地から行ない、分類という手順についての基本的問題を探るとともに、系統分類における問題を評価する。特に相同性と類似性をめぐる問題について、統計的アプローチによる客観的な分析を行ない、研究を進める。
各手法は、いずれも数理的手順を含んでいるが、それをふまえて具体的な評価を統計的見地から一元的に与えることを眼目とする。関連研究者が討議する場の提供、統計数理の専門家との協同、コンピュータや図書など情報資源の利用が本研究に必須とされる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

大隅 昇

統計数理研究所

緒方 一夫

九州大学

寺山 守

東京大学

三中 信宏

農業環境技術研究所