平成61994)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

6−共研−35

専門分類

4

研究課題名

マルチメディア環境を利用した統計ソフトウェアに関する研究

フリガナ

代表者氏名

ハヤシ アツヒロ

林 篤裕

ローマ字

所属機関

大学入試センター

所属部局

研究開発部

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

マルチメディア(CD−ROM、光磁気ディスク等)によって提供される種々のコンピュータ環境とその利用手法を、統計解析ソフトウェアの開発に導入する際に発生する諸問題を検討し、ならびにそのユーザーインターフェース開発環境に関する研究を行なう。


統計ソフトウェアは、データ解析を行う場合に必要不可欠なものである。これら統計ソフトウェアは、統計学の知識を持った利用者に対しては、有益な道具として活用されているが、統計学に対する知識の浅い、またはない者に対しては、解析手順すら明確に判断できないため、統計プログラムは価値のないものであり、場合によっては誤用の原因となっている。
一方、種々のデータ形態を取り扱う事のできるシステムとしてマルチメディアが近年脚光を浴びている。これは、文字情報だけでなく、画像や音声等をまとめてハンドリングする事ができ利用者に対して豊富な情報を提供できるものである。
そこで、マルチメディアの技術を利用して、予め蓄積された過去の解析事例集や統計学の知識を蓄積し、それらを参照しながら適切な統計手法を助言する解析システムを提案した。加えて、これを実現するためのプロトタイプ・システムを統計エンジンとしてS言語を利用してワークステーション上に作成した。また、これらの研究成果をCOMPSTAT'94および大分統計談話会で発表し、同様のテーマを持っている研究者と有意義な討論を行った。
今後の展開としては、今回の技術を利用して一層高機能のものを作成し、より実用的なシステムにすると共に、種々の応用分野での試用を行い、知識ベースの改良を行う予定である。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

A.Hayashi and T.Tarumi, SCSK:A Statistical Consultation System based on Knowledge Linkages, COMPSTAT '94, Short Communications, PP 154-155, Physica-Verlag Heidelberg, 1994年8月.

林 篤裕, 統計解析コンサルテーションシステムについて, 大分統計談話会, 1995年3月.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

マルチメディア環境に保存・収集される情報は大量であるだけでなく、多様な形態(文字、画像、音声等)のデータが取り扱われるため、その利用方法については種々の技術が提案されているものの確定的な方法はない。これらの技術を統計解析の利用環境に導入し、より有用な統計解析ソフトウェアを開発するために必要となる情報の収集や基礎的研究を行い、併せてそのユーザーインターフェースのあり方についての検討を行う。
なお、当研究課題は平成4年度及び平成5年度に同研究代表者が行ったマルチメディア利用に関する共同研究をさらに発展させるものであり、また、この種の研究を行うには統計数理研究所との共同研究が有効である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

大隅 昇

統計数理研究所

垂水 共之

岡山大学

水田 正弘

北海道大学