平成61994)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

6−共研−28

専門分類

3

研究課題名

最適制御系の同定問題

フリガナ

代表者氏名

オザキ トオル

尾崎 統

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

最適制御のかかったフィードバック系は一般に同定不可能であることが知られているがシステムの置かれた条件によっては同定可能な場合がある。問題はどのような仮条件で同定可能であるか、またそのような条件が現実に受け入れられるものであるか否かである。これらの諸点を細かく洗い出し現実の制御系の性能の改良に役立てることをめざす。


昨年度に引き続き 1) Boltzman-Akaike エントロピーと 2) Wiener.Kalman の流れに沿った白色雑音と力学系の二つの基本概念をベースにすえて、最適制御のかかった稼働中のシステムを同定する問題を考えた。
昨年度までの理論的結果を踏まえてシミュレーションデータを使った検証を行った結果、従来の閉ループ型フィードバック制御(closed loop control)でなく、現代制御理論に基づいた状態空間モデルによる各時点状態推定制御(state updating control)を採用すればシステムのより精密な同定の為に当面の最適制御を犠牲にすることなく推論の最適性を追及できることが確認できた。
この手法の応用として船の保針運動の制御のほかに、日本ベーレーの研究グループとも接触し、火力発電所プラントの非線形制御系の同定問題への応用に関しても明るい見通しを得た。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

"Identification of Controlled Systems by Linear Optimal Control based on Inaccurate System
Parameters".日本統計学会、3月25日、'94
"最適制御系の同定問題"、統計数理セミナー、5月、'94

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

共同研究者織田博行氏は都内在住の為、随時行き来して共同研究を進める。旅費の類は必要なし。三井造船昭島研究所と統計数理研究所とは計算機ネットワーク接続が不便の為、データ類の移送などの為コンパクトな小型のハードディスクを用いる。三井昭島研究所に畜積された豊富なデータと尾崎の開発した力学系・時系列手法を合わせてイノヴェーティヴな結果が出る見込みである。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

織田 博行

三井造船(株)昭島研究所