平成31991)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

3−共研−48

専門分類

6

研究課題名

微動の最適な統計的モデルの開発

フリガナ

代表者氏名

オカダ ヒロシ

岡田 広

ローマ字

所属機関

北海道大学

所属部局

大学院理学研究科

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

多点の地震観測網で記録された,微動の波形信号を表現するための統計的手法の開発を行う。この手法に基づいた地下構造調査を実施する。


アレイ状に配置された多数の観測地点で測定された微動の時系列データを解析するための統計的手法の開発を行なった。まず、微動の方向、速度を検出するための周波数−波数スペクトルの推定法を再検討するとともに、多変量時変ARモデルを利用して時間的に信号の方向、速度が変化する場合にも周波数−波数スペクトルを推定する方法を研究した。さらに、状態空間モデルを用いて微動の信号波形を抽出する方法の開発を試みた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

T.Takanami. G.Kitagawa, Estimation of the Arrival Times of Seismic Waves by Multivariate Time Series Model, Annals of the Institute of Statitistical Mathematics,Vol.43,No.3 1991年9月

T.Takanami, G.Kitagawa, Extraction of microearthquake signals recorded by the seismic network on Mt.Erebus, Ross Island, Antarctica, NIPR Symposium on Antarctic Geosciences. 1991年11月

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

北海道及び青森県等で微動の多点観測を行ってきた。観測で得られた表面波を解析することで,地下数100mの深さまでの速度構造が求められた。今回は多点の地震(微動)波形を空間的,時間的に表現できる時系列モデルの開発を行い,地下構造モデルと時系列モデルとの関係について調査する。この関係を明らかにすることにより,より定量的に詳細な地下構造モデルが得られると期待される。この統計的モデルを開発するためには貴研究所が開発してきた一連の手法が基本となり,それらをさらに開発・改良が加えられる必要がある。また更に新しい知見をこの共同研究を通して得られるのが十分期待でき,広範な学問的交流が実現できる点でも大変望ましい研究課題である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

北川 源四郎

統計数理研究所

高波 鐵夫

北海道大学