平成172005)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

17−共研−2037

専門分類

7

研究課題名

カオス理論による糖尿病血糖値時系列データの短期予測システムの構築と検証

フリガナ

代表者氏名

アリタ セイザブロウ

有田 清三郎

ローマ字

Arita Seizaburo

所属機関

関西医科大学

所属部局

数学教室

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

5 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

糖尿病は代表的な生活習慣病のひとつで、我が国では糖尿病患者数は740万人を超え、
その治療と予防は急務の課題となっている。糖尿病患者において、血糖値は病態を特徴づ
ける重要な指標であるが、血糖値は日々刻々変動するため、その複雑性を数量的に解明す
ることができず、血糖値時系列データの解明と予測システムが切望されていた。
 我々は糖尿病患者の血糖値データ解析の中から、またここ数年間の共同研究の中から、
時系列解析の新手法開発の確かな感触を得た。すなわち、血糖値データのような少数例時
系列データから(Δxn>0,Δn+1>0等)の符号2種データを再構築し、確率行列空間の
中で、カオスやランダム時系列を特性化した。
 本研究は、血糖値の経時変化をカオス理論で解明し、生体の複雑系として臨床応用しよ
うとするものである。そこで、本研究ではさらに時系列解析の新手法を糖尿病時系列デー
タに応用し、?実際の血糖値変動の振るまいを評価し、血糖値をどこまで短期予測できる
かの追及を行った。また?この血糖値変動の評価と短期予測を臨床例に基づいて検討し、
この予測及び評価システムが臨床的に妥当かどうかの検証を行った。このこの研究成果の
一部を2005年S.F.S(ルーマニア)で発表を行った。
 糖尿病患者さんの血糖値の時系列データを解析する過程でランダム時系列、ロジスティ
ックモデルによるカオス時系列を確率行列表現での特性化でき、またこれによりランダム
とカオスの位置関係を明瞭化できました。これもひとえに統計数理の共同研究がひとつの
礎となりました。今後も進めて行きたいと思います。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

[1]S.Arita,M.Tanemura:Medical Application of the probability matrixes of chaos to the time
series of Blood Sugar Levels of patients with Diabetes Mellitus,Anniversary Symposium Soc.For
Fuzzy Systems(Romanian),2005.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

種村 正美

統計数理研究所

西川 光重

関西医科大学

美祢 弘子

川崎医療福祉大学

吉井 健悟

関西医科大学