平成232011)年度 重点型研究実施報告書

 

課題番号

23−共研−4101

分野分類

統計数理研究所内分野分類

a

主要研究分野分類

3

研究課題名

マルコフ連鎖モンテカルロ法による生物集団の時空間動態の解明

重点テーマ

マルコフ連鎖モンテカルロ法の展開

フリガナ

代表者氏名

クボ タクヤ

久保 拓弥

ローマ字

kubo takuya

所属機関

北海道大学

所属部局

大学院地球環境科学研究院

職  名

助教

配分経費

研究費

40千円

旅 費

66千円

研究参加者数

3 人

 

研究目的と成果(経過)の概要

本研究では生物集団の長期観察観察データを,その時間的・空間的構造も考慮しつつベイズ統計モデル化し,観察されたパターンを説明できるような生物学的な機構を解明する.このような統計モデリングのパラメーター推定において,Markov chain Monte Carlo (MCMC) 法の発展的な利用が必要不可欠である.生物集団の時間的・空間的変化を統計モデル化し,その挙動を予測する需要は高まっている.
本研究では,以上の目的を達成するために,外来性侵入生物の分布拡大予測の統計モデリング,ならびに生態学分野における MCMC 法普及のための教科書執筆を行った.前者では,廿日市市におけるアルゼンチンアリ分布拡大の長期データにもとづいて,状態空間モデルを構築し,MCMC 法を適用することでパラメーターの事後分布を得た.これによって,分布拡大を規定する要因を特定および将来の分布の予測の可能性が示された.また,降車に関しては,GLM を発展させて階層ベイズモデルを設計し,これを MCMC 法によってパラメーター推定するために必要な概念と実際の手順を示したものであり,生態学におけるデータ解析の発展に寄与するものである.


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

久保拓弥. データ解析のための統計モデリング入門: 一般化線形モデル・階層ベイズモデル・MCMC. 岩波書店. 2012 年 5 月出版予定.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

開催していない.

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

伊庭 幸人

統計数理研究所