平成162004)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

16−共研−4005

専門分類

5

研究課題名

不完全情報下における制御系設計に関する研究

フリガナ

代表者氏名

ミヤサト ヨシヒコ

宮里 義彦

ローマ字

Miyasato Yoshihiko

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

19 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

 今年度は、「(社) 計測自動制御学会・制御部門・ユーザーのための適応学習制御調査研究会」と連携して下記の研究会を開催した。

第6回「ユーザーのための適応学習制御調査研究会」
2004年7月27日
統計数理研究所・講堂
参加者:20名(20名中共同研究員は3名の参加)
講演内容
13時00分〜14時00分:ロボットアームの適応制御に関する話題 − Adaptive I&I 手法に基づく
構成の検討 −
講演者:板宮敬悦(防衛大)
概要: ロボットアームの適応制御に関する研究は,これまで様々なされているが,ほとんどの手法はSlotine & Liの手法に代表されるCertainty Equivalence原理に基づくものがほとんどであった.このため,定常特性は良好であっても過渡特性が必ずしも十分ではなかった.一方近年,OrtegaらによってImmersion & Invariance手法に基づく適応制御手法が提案されている.この手法により,安定な適応制御系が構成できる非線形プラントのクラスが大幅に広がることがわかっている.また,I&I手法に基づく適応制御系は,構成の自由度を活用することによって過渡特性を改善できる可能性を有している.そこで,ここでは従来の代表的な適応制御手法と比較しながら,I&I手法によるロボットアームの適応制御法について検討した結果について述べる.

14時15分〜15時15分:適応観測器を用いた連続時間モデル同定
講演者:池田建司(徳島大)
概要: 近年,物理システムとの整合性などを考慮して,連続時間モデル同定の研究が再び注目されている.連続時間モデルは,入出力信号やその微分値などの間に成り立つ関係式であり,一方,現在のディジタル制御の枠組では得られる出力のデータには,サンプル点間の情報が欠落している.このギャップを埋めるべく,また,数値的安定性なども考慮して,様々な手法が提案されてきた.ここでは,適応観測器を用いた連続時間モデル同定に関する我々の取り組みについて紹介する.提案手法は,同定されたモデルに基づいてサンプル点間応答を推定し,推定された連続時間信号に基づいてモデルを同定するという繰り返しアルゴリズムに基づいている.これによって,離散化による影響をほとんど無視できるようになった.

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

(社) 計測自動制御学会・制御部門
第6回「ユーザーのための適応学習制御調査研究会」
http://www.contr.sd.keio.ac.jp/adaptive6.html

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

足立 修一

宇都宮大学

荒畑 恵美子

統計数理研究所

池田 建司

徳島大学

石黒 真木夫

統計数理研究所

伊藤 聡

統計数理研究所

大久保 重範

山形大学

小原 敦美

大阪大学

北森 俊行

法政大学

新 誠一

東京大学

瀬部 昇

九州工業大学

田村 義保

統計数理研究所

津村 幸治

東京大学

中野 和司

電気通信大学

延山 英沢

九州工業大学

半場 滋

琉球大学

樋口 知之

統計数理研究所

水本 郁朗

熊本大学

和田 清

九州大学