平成22（2010）年度　重点型研究実施報告書

課題番号	22−共研−4303		分野分類			統計数理研究所内分野分類			b
						主要研究分野分類			4
研究課題名	マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いたレアイベントサンプリングと数え上げ
重点テーマ	マルコフ連鎖モンテカルロ法の展開
フリガナ 代表者氏名	イバ　ユキト 伊庭　幸人				ローマ字		Yukito Iba
所属機関	統計数理研究所
所属部局	モデリング研究系
職　　名	准教授
配分経費	研究費	0千円		旅　費		0千円		研究参加者数		6　人

研究目的と成果（経過）の概要

マルチカノニカルモンテカルロ法を応用した
・ランダム行列のレアイベントサンプリングについての研究成果
・ランダムグラフのレアイベントサンプリングについての研究成果
・力学系におけるレアイベントサンプリングについての研究成果
を各１編の論文として学術雑誌に発表した．

マルチカノニカル法によるレアイベントサンプリングについて
国際研究集会「Monte Carlo Algorithms in Statistical Physics」, Melbourne.
で講演した（２０１０年７月）

マルコフ連鎖モンテカルロ法の応用についての研究集会を開催した（２０１１年３月）．

マルチカノニカル法の新しい応用分野として
・時系列データのサロゲーション
・超一様分布列の組織的生成とその数の推定
を提案し，予備的な研究成果を上記を含む２つの研究集会で発表した．

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

Saito, N., Iba, Y. and Hukushima,.K (2010)
Multicanonical sampling of rare events in random matrices,
Physical Review E, 82, 031142.
Saito,. and Iba, Y. (2011)
Probability of graphs with large spectral gap by multicanonical Monte Carlo,
Computer Physics Communications（Special Edition for Conference on Computational Physics）,
182, 223-225.
Kitajima,.A and Iba, Y. (2011)
Multicanonical sampling of rare trajectories in chaotic dynamical systems,
Computer Physics Communications（Special Edition for Conference on Computational Physics）,
182, 251-253.

伊庭幸人 (2011) マルチカノニカル法とレアイベント生成について,
科研費研究集会「仮想データ生成とその周辺：逆像問題，サロゲーション，秘匿」，立川
伊庭幸人 (2011) レアイベントサンプリングに関する２，３の話題,
共同研究集会「マルコフ連鎖モンテカルロ法とその周辺.」，立川
Iba, Y. (2010) Rare Event Sampling using Multicanonical Monte Carlo,
「Monte Carlo Algorithms in Statistical Physics」, Melbourne.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

共同研究集会「マルコフ連鎖モンテカルロ法とその周辺.」
2011年3月10日〜12日
参加２０名
地震のため12日の講演は11日深夜〜12日未明に変更または中止となった
統計数理研究所（立川）第５セミナー室 (Ｄ313/314)
URL　http://www.ism.ac.jp/~iba/ken2011Mar.htm
テーマ１　「ダイナミクスの工夫や実装の工夫」
テーマ２　「拡張アンサンブル法とその周辺」
テーマ３　「シミュレーション結果の高次元解析」

研究参加者一覧
氏名	所属機関
北島　顕正	大阪大学
斉藤　稔	大阪大学
白井　伸宙	大阪大学
福島　孝治	東京大学　　（統計数理研究所　新機軸創発センター　客員准教授）
和田山　正	名古屋工業大学