平成17（2005）年度　一般研究２実施報告書

課題番号	17−共研−2017			専門分類		2
研究課題名	数値的最適化を基盤とした計算制御論の研究
フリガナ 代表者氏名	ノブヤマ　エイタク 延山　英沢			ローマ字		Nobuyama Eitaku
所属機関	九州工業大学
所属部局	情報工学部
職　　名	教授
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配分経費	研究費	0千円	旅　費		0千円		研究参加者数	6　人

研究目的と成果（経過）の概要

半正定値計画法（LMI最適化法）の発展に代表される数値最適化の発展は，制御系設計論に大きな影響を与え，制御系設計における新たな方法論を生み出す原動力となっている．このような状況下において，情報技術・計算パワーを駆使した制御系設計論を「計算制御論（Computational Control Theory）」として位置付け，新たな制御系設計論として開拓していくことを研究の目的とする．
本研究に関連した平成17年度の成果はつぎの通りである．
・ 多目的制御問題である混合H2／D-stability制御問題に対して，H2ノルムを基準とするレベル集合を定義し，繰り返しレベル集合を縮小していくアルゴリズムを用いて，準最適制御器を得る方法を開発した．
・ 双線形最適化問題となる混合H∞／極領域指定制御問題に対して，ペナルティ関数を用いた外点法を提案し，数値実験によりその有効性を検証した．
・ 入力飽和を持つシステムに対して，その安定解析問題と制御器設計問題をSOS（Sum of Squares）最適化問題として定式化する方法を提案し，数値実験によりその有効性検証した．
・ 無償で公開されているSOS最適化問題を解くためのソフトウェアパッケージであるSOSTOOLS用に対して，行列SOS問題を解くためのパッチソフトウェを作成し公開した．

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

・ 上泰，延山英沢，H2レベル制御器集合を用いたH2最適制御系設計法と混合H2/D-stability制御問題への応用，計測自動制御学会論文集，vol. 41, no. 6, pp. 491-498 (2005)

・ Hiroyuki Ichihara and Eitaku Nobuyama, Minimax polynomial optimization by using Sum of Squares and its application to robust stability analysis of parameter dependent systems, Proceedings of the 2005 American Control Conference, pp. 3433-3434, Portland, June 8-10, 2005.

・ Tomomitsu Fukuoka, Yasushi Kami and Eitaku Nobuyama, A penalty function method for the H00 control synthesis with pole placement constraint, Proceedings of the SICE annual Conference 2005, pp. 3001-3006, Okayama, August 8-10, 2005.

・ Hiroyuki Ichihara and Eitaku Nobuyama, How to use SOSTOOLS together with matrix patch, Proceedings of the SICE annual Conference 2005, pp. 3806-3810, Okayama, August 8-10, 2005.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

テーマ：数式処理と数値計算の融合に関する研究会
開催期日：平成17年11月18日
開催場所：統計数理研究所
参加者数：7名

研究参加者一覧
氏名	所属機関
市原　裕之	九州工業大学
伊藤　博	九州工業大学
古賀　雅伸	九州工業大学
瀬部　昇	九州工業大学
土谷　隆	統計数理研究所