平成152003)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

15−共研−2047

専門分類

8

研究課題名

千葉県の縄文貝塚の時期別モデル作成

フリガナ

代表者氏名

ウエキ タケシ

植木 武

ローマ字

Ueki Takeshi

所属機関

共立女子短期大学

所属部局

生活科学科

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

1992年から1995年にかけ、計7回にわたって千葉県縄文貝塚のデータベース集計の結果を発表し
た。データは、千葉県教育委員会が刊行した『千葉県所在貝塚遺跡詳細分布調査報告書(1983年)』から
利用させてもらった。その際の大きな時期区分は、土器型式の出土頻度をもとに黎明期・進展期・繁栄期・衰
退期と区分し、各期ごとの標準モデルと、縄文時代全体の全期の標準モデルを作成した。
 しかしながら、今回は、いずれ宮城県の標準モデルと比較検討したいので、従来の早期・前期・中期・後期・
晩期という5区分にやり直す必要を覚えた。その中で運が良かったのは、黎明期と早期、進展期と前期は同じ
であったので、そのまま名称をそれぞれ早期と前期に変更するだけで使用させてもらうことができた事であ
る。
 そこで今回は、縄文全期と中期の集計をした。その結果の一部は以下のようになった。立地市町村別の集計
では、全期において千葉市・市川市・松戸市の順に多く、中期においては、千葉市・松戸市・佐原市の順に多
かった。貝塚の使用現状は、全期も中期も畑・山村・宅地の順に多かった。貝塚形状も、全期と中期は同じで、
地点・点列・馬蹄形という順に多かった。出土貝は、全期がハマグリ・アサリ・アカニシ・サルボウ・シオフ
キで、中期がハマグリ・アサリ・アカニシ・シオフキ・ツメタガイであった。土器型式をみると、全期では加
曽利?〜?、阿玉台・勝坂であった。土製品では、全期が土器片錘、土偶、耳飾り、土製円盤で、中期が土器
片錘、土製円盤、耳飾りであった。石製品では、全期が磨製石斧、石鏃、打製石斧、石皿、敲石で、中期が石
鏃、打製石斧、磨製石斧、石皿、凹石であった。骨角器では、全期が骨角製装飾品、骨角製針、骨角製尖頭器、
骨角鏃、ヤス状刺突具で、中期が骨角製装飾品、骨角製銛、骨角製針、骨角製尖頭器であった。魚骨は、全期
がクロダイ・スズキ・マダイ・エイ・サメ・フグ類で、中期がクロダイ・スズキ・エイ・ボラであった。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

植木 武・村上征勝
2003「千葉県縄文貝塚データベース(1)?縄文全期と中期?」日本情報考古学会第16回大会発表要
旨.Pp.1-17。
 以前に書いた関連論文。
1995 植木 武・村上征勝
千葉県貝塚データベースの計量分析(7)
?千葉県貝塚の計量分析?第8回考古学におけるパーソナルコンピュータ利用の現状
8: 75-86。
1994b 植木 武・村上征勝
千葉県貝塚データベースの計量分析(6)
?東京湾貝塚の繁栄期と衰退期の標準モデル?考古学における計量分析:2
-9。
1994a 植木 武・村上征勝
千葉県貝塚データベースの計量分析(5)
?東京湾貝塚の黎明期の標準モデル?第7回考古学におけるパーソナルコンピュータ利用の
現状
1993b 植木 武・村上征勝
千葉県貝塚データベースの計量分析(4)
?東京湾貝塚標準モデル作成?考古学における計量分析。計量考古学への道
?:1-13。
1993a 植木 武・村上征勝
千葉県貝塚データベースの計量分析(3)
?基礎集計のまとめ?第6回考古学におけるパーソナルコンピュータ利用の現状6:53-60。

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

村上 征勝

統計数理研究所