平成51993)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

5−共研−9

専門分類

6

研究課題名

地震と不均質媒質の変形破壊現象にみる非線形過程のモデル化とその数理

フリガナ

代表者氏名

オオウチ トオル

大内 徹

ローマ字

所属機関

神戸大学

所属部局

理学部

職  名

助手

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

13 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

非弾性、不均質な媒質における変形破壊現象は地震現象をはじめとして様々な分野にみられ、また他の複雑な非線形現象と密接な関係にある。本研究では、こうした地震現象や他分野における変形破壊現象の物理的メカニズムを数理的に明らかにし、それらの間にみられる共通な構造を議論し解明することを目的とする。


本研究会は数学物理学的視点から地震現象を解明していくことを目的としたものである。従来の地震学は線形弾性論的を基礎としてきた。しかし、近年の観測地震学は地震の発生する地殻は、粘弾性や塑性にとむ本質的に非弾性的なものであることを明らかにした。こうした複雑な場での地震現象を把握していくためには、非線形、統計物理学的な扱いがどうしても必要である。また、非弾性、不均質な媒質における変形破壊現象は地震現象をはじめとして様々な分野にみられ、また他の複雑な非線形現象と密接な関係にある。
本研究会では、こうした地震現象や他分野における変形破壊現象に共通する物理的なメカニズムを数理的に明らかにし、それらの間にみられる共通な構造を議論し解明することを目的とするものである。
8月5日と6日の研究会は地震学、物理学、工学等の様々な分野の研究者が集まり、いろいろな立場から、理論、実験の最近の研究成果が報告され多くの議論・討論がかわされた。確率理論、自己組織化臨界理論を取り入れた地震発生場のモデル、クラック理論の新しい展開、連性ブロック系による破壊の数理モデル、地震発生のパターン力学等の研究成果が報告された。また、観測地震学からの新しい知見や地震断層の野外調査の結果の総合的報告もあり、工学関係からはガラスを用いた破壊実験等に関する最近の成果も紹介された。
本研究集会における地震学はじめとする各分野の研究者との研究交流は、今後の破壊現象を解明していくうえで大いに意義のあるものであり、大きな成果をあげることができた。開催期間:平成5.8.5〜8.6 開催場所:統計数理研究所


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

飯尾 能久

京都大学

梅田 康弘

京都大学

尾形 良彦

統計数理研究所

小山 順二

東北大学

佐藤 一志

東北大学

高安 秀樹

東北大学

中島 善人

筑波大学

中西 秀

慶應義塾大学

平田 隆幸

筑波大学

松崎 光弘

名古屋大学

湯瀬 昌文

東北大学大学院

吉田 明夫

気象研究所