平成101998)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

10−共研−48

専門分類

5

研究課題名

大自由度力学系の動的複雑さの研究とその応用

フリガナ

代表者氏名

イバ ユキト

伊庭 幸人

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

助手

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

大自由度でしかも有効な自由度の数が自発的に増減するようなシステムのモデルを構築し、その性質をあきらかにする。また、そのような系の解析のための手法を開発する。


大自由度の力学系の性質をセルオートマトンや結合写像などを利用して研究した。特に、今年度は、回転円筒中でおこる粉体分離現象にたいしてセルオートマトンを用いたモデル化を行った。このモデルは径方向分離、軸方向分離、粗視化過程を再現し、粉体分離の一連の過程を統一的に調べる事が出来た。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

T.Yanagita A Three-Dimensional Cellular Automaton Model of Segregation of Granular Materials in a Rotating Cylinder Phys.Rev.Lett., 82:3488-3491 (1999)


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

現在まで数年にわたり、大自由度でしかも有効な自由度の数が自発的に増減するようなシステムの研究を行ってきた。具体的な例としては、沸騰、対流、雲の生成消滅など、複雑な流体現象のモデルの研究、生物の進化や細胞分化のモデルの研究などがある。本年度は、これらの研究をさらに進める予定である。とくに、雲のモデルについては、気象学の知見に基づいたより具象的なモデル化との比較を行うことを計画している。また、これらのモデルの解析の手法、たとえば、シミュレーションからのエントロピーの測定方法についても考察したい。これらの研究を行う際に、モデルのシミュレーションから得られるデータの解析に必要な統計的手法についての情報を得、必要に応じて各種の統計ソフトウエアを利用するためには、統計数理研究所との協力が必要である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

柳田 達雄

北海道大学