平成292017)年度 重点型研究実施報告書

 

課題番号

29−共研−4308

分野分類

統計数理研究所内分野分類

j

主要研究分野分類

9

研究課題名

データサイエンス教育のための実践的カリキュラムの開発〜高大接続とオンライン教育組込みの視点から〜

重点テーマ

データサイエンス人材育成メソッドの新展開

フリガナ

代表者氏名

フカサワ ヒロミ

深澤 弘美

ローマ字

Fukasawa Hiromi

所属機関

東京医療保健大学

所属部局

医療保健学部医療情報学科

職  名

教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

60千円

研究参加者数

6 人

 

研究目的と成果(経過)の概要

●研究目的
ビッグデータの出現・蓄積により,近年需要が高っているデータサイエンティスト養成のための教育カリキュラム構築を行う.研究者間での教育実践データを分析し,最新の教育情報と社会の要請を考慮した上で,実効性の高いカリキュラム編成を目指す.次期指導要領の改定内容も踏まえ,初等・中等・高等教育それぞれのカリキュラムおよびその接続の在り方も確立する.


●成果(経過)の概要
これまでの研究の概要及び成果(経過)としては次の3点があげられる.
 1)統計的探究力育成のためのカリキュラムを作成のためのMOOC等のオープン教材を授業に活用する方法及びその実践
 2)プロジェクト型授業の検討及び教材開発とその実施
 3)評価基準の構築
3)評価基準に関しては,統計的問題解決の国際的枠組み(PPDACサイクル)に沿った評価基準として「統計的問題解決ルーブリック(SPART: Statistics Project-based Assessment Rubric Table)を提案した.
また,教材の開発に関しては教員教育を主目的とした独自MOOCの作成の検討を始めた.JMOOC「統計学1・2」等の受講関連データの分析および高校教員および受講生の現状調査を行い,新科目「理数探究(案)」を指導する教員を対象とした「統計的探究力育成のためのアクティブラーニング(仮)」を製作する予定である.
MOOC作成の試行としては,平成29年度滋賀大学データサイエンス学部において,
 1)大講義での授業映像を編集する方法
 2)パワーポントファイルから動画を生成する方法
 3)専用のソフトウェア(たとえば,Storm maker)を用いて, パワーポントファイルから動画を生成する
の3通りのMOOC作成方法を検討した.本年度アメリカで教員向けに公開されているMOOC「Teaching Statistics シリーズ」等を参考に教育シナリオを検討し開発に着手する予定である.


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

1)深澤弘美,櫻井尚子,和泉志津恵(2018予定).統計的探究プロセスとその評価,「統計数理」(第66巻第1号, 2018予定)査読有.
3)櫻井尚子,和泉志津恵,深澤弘美(2018).データサイエンス教育のための実践的カリキュラムに関する研究-統計的探求力育成のための教材開発とPBL型課題混成カリキュラム-,統計数理研究所共同研究レポート380「統計教育実践研究」.
2)櫻井尚子(2017).データサイエンス概観-教育を中心にして-,「東京情報大学研究論集」,査読有,51-59.
3)深澤弘美,和泉志津恵,櫻井尚子(2017).統計教育における評価指標の作成と試行-高校-大学の教養レベル-,統計数理研究所共同研究レポート379「統計教育実践研究」,9:9-14.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

本研究グループでの研究会の主催及び開催はしませんでしたが,以下研究会に参加し,研究成果をご報告しました.
H29年度共同利用重点型研究(重点テーマ3)「データサイエンス人材育成メソッドの新展開」研究集会
日時:2018年2月20日(火) 9:30-17:30
会場:統計数理研究所 セミナー室2(D304)
オーガナイザー:川崎 能典(統計数理研究所)

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

和泉 志津恵

滋賀大学

川崎 能典

統計数理研究所

櫻井 尚子

東京情報大学

藤原 丈史

東京情報大学