平成23(2011)年度 一般研究2実施報告書
課題番号 |
23−共研−2030 |
分野分類 |
統計数理研究所内分野分類 |
d |
||||||
主要研究分野分類 |
7 |
|||||||||
研究課題名 |
生態系サービス評価に関わる土地利用管理最適化システムの構築 |
|||||||||
フリガナ 代表者氏名 |
ヨシモト アツシ 吉本 敦 |
ローマ字 |
Yoshimoto Atsushi |
|||||||
所属機関 |
統計数理研究所 |
|||||||||
所属部局 |
数理・推論研究系 |
|||||||||
職 名 |
教授 |
|||||||||
配分経費 |
研究費 |
40千円 |
旅 費 |
90千円 |
研究参加者数 |
5 人 |
研究目的と成果(経過)の概要 |
「生態系サービス」は生態系から提供される資源・プロセスであり,人間の生存基盤となる.「生態系サービス」の提供においては,動植物が重要な役割を果たしている場合が多く,例えば,ハチなどの昆虫は,農作物のポリネーター(送粉者)として知られており,その生息数は農作物の収穫量に大きな影響を与えると考えられている.しかし,経済発展に伴う急速な土地利用の変化は,これら動植物の生息地破壊・分断を引き起こすため,様々な生態的・経済的被害に繋がる「生態系サービス」の劣化が懸念されている.それゆえ,これら動植物の生息地と行動パターンを考慮し,適切な土地利用により「生態系サービス」の保全・維持を目指すことは持続可能な社会を達成する上で重要な課題である.「生態系サービス」の劣化が社会経済に及ぼす影響は,2006年にTEEB(The Economics of Ecosystems and Biodiversity)において取り上げられるなど,近年,「生態系サービス」の経済評価は,世界中で議論され,注目が高まっている.経済活動と「生態系サービス」の関係を明らかにすることは,経済評価を行う上で必要不可欠であるが,特に,土地利用の空間的なパターンが「生態系サービス」の供給レベルに大きな影響を与えることが認識されている.例えば,ポリネーターによる「生態系サービス」については,ポリネーターの営巣地となる森林から採餌場所あるいは,畑までの距離が受粉の成立を左右するため,森林・採餌場所・畑など,それぞれの土地利用空間配置を距離として把握し,適切な配置パターンを維持することが,「生態系サービス」の持続的な提供において重要である.しかしながら,これまでの「生態系サービス」の経済分析の多くは理論的な議論の展開,あるいは小規模なケーススタディの分析にとどまっており,土地利用空間パターンと経済活動の空間的な要素との関係を捉えたものはない.その結果,経済活動により改変される土地利用とそれに伴う植生の空間的なパターンの変化が「生態系サービス」に与える影響を経済システムの枠組みで評価できる分析手法は未だ開発されていない.今後,環境保全の |
当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等) |
論文発表 |
研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。 |
|
研究参加者一覧 |
|
氏名 |
所属機関 |
加茂 憲一 |
札幌医科大学 |
木島 真志 |
琉球大学 |
二宮 嘉行 |
九州大学 |
柳原 宏和 |
広島大学 |